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胎児は両親の声よりもバッハの音楽に反応する スペインの研究
●バッハの音楽には87%の胎児が反応
スペインをはじめとする国際的な大学が参加した共同研究によると、胎児は膣内の音だけに反応をするため、人が腹部に話しかけても聞こえていないことが判明した。そして、膣を介して聞こえるメロディーには、87%の胎児が頭や口を動かしたり、舌を出すなどの反応を示した。
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●膣を通じて胎児に音楽を聞かせる
胎児の聴覚と音楽の研究を行ったのは、バルセロナのマルケス研究所である。対象となったのは、妊娠14週から39週の女性であった。聞かせた音楽は、ヨハン・セバスチャン・バッハの「無伴奏フルートのためのパルティータ イ短調 BWV1013」である。マルケス研究所は近年、胎児と音楽についての研究を進めており、胎教のためのアイテム「Babypod」を開発している。この胎教のための道具は、最大で54デシベル、すなわち通常の会話と同等の音量で胎児に音楽を聞かせる仕組みとなっている。
●87%の胎児が音楽に反応
膣を介して流したバッハの音楽に対し、胎児がどのような反応をするのかエコグラフィーを使って観察が行われた。
この結果、87%の胎児は頭や口を動かしたり舌を出すなどの反応を示し、音楽を止めると反応も止まる様子が観察されたのである。また、50%の胎児が顎や舌を非常に大きく動かす様子もビデオに収められている。
●音に反応するのは16週を過ぎてから
一方、最大98.6デシベルの音量でヘッドホンを妊娠中の女性のお腹にあてても、胎児はまったく反応を示さなかった。
そして、胎児が音に反応をし始めるのは約16週目、体長が11センチほどになると聴覚も発達することが実験で判明した。
産婦人科の大家マリア・ロペス=テイホン教授は、胎児が外部の騒音や音を知覚している可能性は非常に低く、そのために母親が胎児に話しかけたり歌ったりすることは有効であるという神話が崩れた、と話している。
●音楽によって学習能力を刺激する
ロペス=テイホン教授は、今回の研究結果により神経学の分野から胎児に刺激を与えることが可能になったと述べている。感覚刺激は胎児にとっても重要であり、音楽は学習能力を活性化する。つまり、妊娠中から胎児の学習能力を伸ばすことが可能であることを実証した。
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