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元名コピーライターはなかなかの商売人でもある
昨年3月に株式を公開した「ほぼ日」の創設者の糸井重里社長は、愛してやまない前橋高等学校の1年先輩。コピーライターという職域を開発したパイオニアでもある。西武百貨店の「不思議、大好き」「おいしい生活」などは彼の手による。だが詳細は省くが「コピーで企業の商品が売れるわけではない」と、斯界から身を引いた。
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そんな先輩をあらためて確認できたのは、ほぼ日の上場。ほぼ日の入り口は、1998年6月から毎日書き始めネットを介して配信を始めた「ほぼ日刊イトイ新聞」。今年6月で創刊19周年目を迎える。そんなネット配信の延長線上に生まれたのが「ほぼ日手帳」。「通常版」にはじまりA5版の「カズン」や週間タイプの「Weeks」、英語版の「Planner」。そして昨年12月に発売したのが「ほぼ日5年手帳」。手にする機会を得たが、瞬間に感じたのは先輩の手帳なる一物に捧げた「手帳は単なるメモ帳ではないよ」という「こだわり」のメッセージだった。1日当たり178マスの方眼スペースには例えば、「イベントスケジュール」「書き残しておきたいその日の出来事」「フッと浮かんだ、食べたいもの」「読んだ本」「訪問先」等々を記しておく。既成概念に囚われない一冊。ほぼ日のホームページには元コピーライターの糸井氏の手によると思われる、「自分だけの『LIFEのBOOK』」と〆られている。
最新号の会社四季報は業績欄の見出しを【種まき】としている。ほぼ日ではいま、二つの新しい事業領域を展開し始めている。一つは「ドコノコ」。犬や猫の写真を投稿して楽しむSNSサイトの運営。一つは「TOBICHI」。2つの店舗。ギャラリーやイベント会場など催し物の提供・運営。TOBICHIの名前の由来は「展覧会等を開くエディター達にとっては、かっこうの“飛び地”になる」とか。収益状況は二つの新規事業の新規投資負担や、人材採用コストが重石になっているのが現状。
先輩・後輩の関係を飛び越えて一言。「前橋高校出身者には、成功した起業家は稀有。フレーフレー糸井」。(記事:千葉明・記事一覧を見る)
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