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ホンダ、急変する自動車市場に長期戦略で挑む
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2月22日、ホンダエアクラフトカンパニーは、小型ジェット機分野で2017年に43機の納入を果たし、初の世界首位になったと発表した。
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2015年12月に米連邦航空局から型式認定を受けてから独自技術による燃費性能、上昇速度など高い実用性能が欧米で高く評価され短期間での納入拡大につながった。
戦後自転車用の補助エンジンの製造からスタートし、高い技術力で二輪車、自動車、耕運機・除雪機・発電機・船外機などの汎用機へ展開してきた。二輪車に次いで小型ジェット機分野でも世界首位を占めた本田技研工業の動きを見ていこう。
■前期(2017年3月期)実績
売上収益は13兆9,992億円(前年比96%)で、営業利益は前年よりも3,373億円増の8,407億円(同167%)であった。
営業利益の大幅増は海外比率87%の中、前年に比較して急激な円高(1ドル120円->108円)による減益2,832億円に対し、品質関連費用の削減などの経費削減効果3,696億円、コストダウン1,985億円、年金処理方法の変更840億円などの増益によるものである。
■今期(4-12月期)実績と今期(2018年3月期)見通し
4-12月期売上収益は11兆4,464億円(同112%)で、営業利益は前年よりも41億円増の7,067億円(同101%)であった。
営業利益の増加は、売上増により1,253億円、コストダウン効果430億円、為替の円安(1ドル112円)効果398億円の合計2,081億円の増益に対し、前年の年金制度改定840億円、集団訴訟和解金537億円が今年は発生せず、販売費及び一般管理費の増加341億円、研究開発費増加322億円などの合計2041億円の減益によるものである。
今期見通しは、4-12月期の好調な実績を受け当初見通しよりも上方修正して売上収益15兆2,000億円(同109%)、営業利益は7,750億円(同92%)を見込んでいる。
■長期ビジョンに基づく推進戦略
電気自動車、自動運転技術への対応など自動車業界の急激な変化を見据えた2030年ビジョンに基づき、次の戦略を推進する。
1.グローバルモデルと地域専用モデルの強化
「デザインと走り」を進化させたグローバルモデルを強化するとともに、各地域のニーズに対応した6極体制による地域専用モデルを成長させる。
2.グローバル相互補完
地域専用モデルの開発成果を他の地域でも活用できるようにし、効率の良いモデル展開を地域間で進める。フレキシブルな生産体制と地域間の生産補完に取り組み、グローバルな生産と販売の需給バランスを確保する。
3.電動化技術の導入強化
カーボンフリー社会の実現に向けて2030年にはグローバル販売の3分の2を電動化することを目指す。独自の高効率なプラグインハイブリッドを開発の中心として取り組み、燃料電池車、電気自動車の開発へつなげる。
4.先進安全技術導入への取り組み
事故ゼロ社会の実現に向けて安全運転支援システムの標準装備を順次各地域へ拡大し、自動運転技術の研究開発は外部との提携を活用したオープンイノベーションにより進める。
電気自動車、自動運転と急激に変化していく自動車業界で、ホンダの動きから目が離せない。(記事:市浩只義・記事一覧を見る)
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