「引きこもりを診断する」血液バイオマーカーを発見、九大などの国際研究

2018年2月18日 16:35

印刷

画像はイメージです。 (画像:いらすとや)

画像はイメージです。 (画像:いらすとや)[写真拡大]

 引きこもり。一応学術的な言い回しとしては「社会的ひきこもり」と言う。この引きこもりは、一般的には社会的心理的な問題などによるものであると認識されているが、ここにもれっきとした生物学的背景があるのではないかということを、九州大学の大学院医学研究院・九州大学病院の神庭重信 引きこもり。一応学術的な言い回しとしては「社会的ひきこもり」と言う。この引きこもりは、一般的には社会的心理的な問題などによるものであると認識されているが、ここにもれっきとした生物学的背景があるのではないかということを、九州大学の大学院医学研究院・九州大学病院の神庭重信教授(精神医学)、加藤隆弘講師(同上)、早川宏平共同研究員(同上)、米国オレゴン健康科学大学のアラン テオ助教(精神医学)、マレーシア・モナッシュ大学の渡部幹准教授(社会心理学)らによる国際研究グループが発見した。

【こちらも】社会人の外出頻度、20代は70代より少ない 30代が最多

 引きこもりであるが、日本にしかいないといったような偏見もあるが、実際には日本以外の国にも類似の問題は存在することが明らかになっている。「社会的ひきこもり」の定義は「就学・就労などの社会参加を回避し、半年以上に渡り家庭に留まり続けている状況」とされており、この定義に従い、かつ15歳から39歳に限った場合の推計人数が、日本国内で50万人以上であると言われている。

 さて、今回の研究では、一般の大学生(ボランティアとして集められたもの)と、九州大学病院ひきこもり研究外来の受診者である引きこもり者から採血を行い、分析を行った。結果として、炎症関連マーカー、尿酸、HDLコレステロールなどが、両群において異なっているという事実が明らかになった。なお、男女による違いもあるとのことである。

 なお、行われた研究はこれだけではない。ひきこもり者の社会心理的特性を分析するための、質問票や、「信頼ゲーム」と呼ばれるノートパソコンを利用した研究も行われた。

 結論を一つあげると、ひきこもりの傾向と、回避性パーソナリティ障害の特徴に関連性が見られたという。

 なお、研究の詳細は、Scientific Reportsに掲載されている。教授(精神医学)、加藤隆弘講師(同上)、早川宏平共同研究員(同上)、米国オレゴン健康科学大学のアラン テオ助教(精神医学)、マレーシア・モナッシュ大学の渡部幹准教授(社会心理学)らによる国際研究グループが発見した。

 引きこもりであるが、日本にしかいないといったような偏見もあるが、実際には日本以外の国にも類似の問題は存在することが明らかになっている。「社会的ひきこもり」の定義は「就学・就労などの社会参加を回避し、半年以上に渡り家庭に留まり続けている状況」とされており、この定義に従い、かつ15歳から39歳に限った場合の推計人数が、日本国内で50万人以上であると言われている。

 さて、今回の研究では、一般の大学生(ボランティアとして集められたもの)と、九州大学病院ひきこもり研究外来の受診者である引きこもり者から採血を行い、分析を行った。結果として、炎症関連マーカー、尿酸、HDLコレステロールなどが、両群において異なっているという事実が明らかになった。なお、男女による違いもあるとのことである。

 なお、行われた研究はこれだけではない。ひきこもり者の社会心理的特性を分析するための、質問票や、「信頼ゲーム」と呼ばれるノートパソコンを利用した研究も行われた。

 結論を一つあげると、ひきこもりの傾向と、回避性パーソナリティ障害の特徴に関連性が見られたという。

 なお、研究の詳細は、Scientific Reportsに掲載されている。(記事:藤沢文太・記事一覧を見る

関連キーワード

関連記事