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副業認めた改定モデル就業規則と働き方改革との関係
1月31日、厚生労働省で検討を重ねていたモデル就業規則が改定された。
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モデル就業規則とは、従業員が常時10人以上いる会社に義務付けられた労働基準監督署に提出する就業規則の参考となる規程例や解説を掲載しているものである。この中で副業については「会社の許可なく行ってはならない」と禁止されていたのが、「会社の許可があれば行える」と180度の方向転換を示している。現状ではモデル就業規則を参考に会社は就業規則を定めているので、多くの会社で副業は認められていない。このモデル就業規則を改定したことにより、副業が推進できるものと期待されている。
国が労働者の副業を推進させたい大きな理由は、高齢少子化に伴う労働人口の低下にある。副業によって1人の人材が持っている能力を最大限に発揮させ、それを社会に還元させようという試みだ。さらに労働者に早くから広い視野を持たせ、高齢化社会を乗り切る能力を付ける機会を与えさせるという意味もある。
しかしそもそも副業が禁止されていたのは、労働力を本業に集中させることが会社の利益に繋がり国の経済力にも繋がるとされたことからである。経団連も副業を推進することについては、慎重な姿勢を見せている段階にある。
それは労働力が分散されることによる本業への影響もさることながら、労働実態の把握が困難になることもある。現状では副業を含めた労働環境の管理は行き届かないため、労働者自身で過重労働にならないように管理しなければならない。これを労働者の自己責任とせず、会社側でどのように管理調整していけるかは大きな課題となる。また、労働時間が1日8時間を超える際支払う割増賃金の対象を把握するのも難しいものがある。
労働者にとっても上司に本業が芳しくないと判断されれば、それは副業の影響ではないかと思われがちとなる。実際には副業の影響ではなくとも、本業への意識をより高く持たざるを得なくなるのは必至だ。よって収入はアップできるかもしれないが、働きづらい環境に飛び込む覚悟も求められることになる。労働時間や超過勤務による割増賃金の支払いも含めて、働き方改革とは噛み合わない課題を今後、いかにクリアするかに注目される。(編集担当:久保田雄城)
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※この記事はエコノミックニュースから提供を受けて配信しています。
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