ミドル世代が「就活生へ薦める企業」、1位トヨタ 2位Google

2017年12月28日 11:40

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 若者よ、仕事のことは人生の先輩に聞くべし。人材採用のスペシャリルト「エン・ジャパン」が運営する転職サイト「ミドルの転職」上で、35歳以上のサイト利用者(1,249名)を対象に、就活生へ薦める企業・職種などを調査している。

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 まずは、就活生へ薦める企業の特徴を聞いている。企業タイプは、「大手企業」(49%)、「中小企業」(30%)、「ベンチャー企業」(12%)、「外資系」(9%)。おすすめの業種は「メーカー」(43%)、「商社」(29%)、「IT・ゲーム関連」(28%)。具体的な業種は、「営業」(35%)、「技術系(IT・WEB・通信)」(26%)、「経営企画・事業企画」(25%)が人気だった。最も多かった回答をまとめると、企業タイプ「大手企業」(49%)、業種「メーカー」(43%)、職種は「営業系」(35%)だった。

 各項目を選んだ理由も聞いている。「大手企業」を選んだ人の意見。「大手企業から中堅企業やその他企業へ転職することはできても、逆は難しい」(36歳男性)、「最初に入社した際の日本式新人研修(3~6か月)をしっかり受けることで、その先の転職の際にも基本的なマナーができていて役に立つ」(55歳男性)。

 「メーカー」を選んだ人の意見。「生産・販売・開発・マーケティングなど全てを経験できるチャンスがある」(44歳男性)、「開発力がある会社、競争力のある商品を持つ会社であれば、市場環境に対応可能な企業は成長する可能性高い」(54歳男性)。

 「営業系」を選んだ人の意見。「AI化が進んでも、無くならない職種だから」(42歳男性)、「実績が数値で現れるため。将来的に管理部門に行っても現場をよく理解できる」(54歳男性)。

 さまざまな人生経験を経ているミドル層だけあって、的を射た納得させられるコメントばかりが目立った。

 就活生へ薦める企業も具体的に聞いている。第1位は「トヨタ自動車」、第2位は「Google」、第3位は「リクルートグループ」となった。

 トヨタ自動車を選んだ理由は、「世界規模の企業であって教育や社会貢献などしっかりと考えているから」(38歳男性)、「ロボット、自動運転の技術がこれから必要とされそう」(49歳男性)。Googleは、「グローバルなサービス展開、今後の多角化など興味深い。市場価値も高まる」(51歳男性)。リクルートグループは、「常に高い成長率を保持しており、刺激に富んだ仕事を経験できる」(40歳男性)。

 最後に、就活生へ薦める企業選びのポイントを聞いた。最も多かった回答トップ3は「業界の成長性」(39%)、「企業の成長性」(37%)、「経営理念やビジョン」(35%)だった。給与・待遇、社内制度以上に、一歩先を行く先見性・将来性や企業の考え方に共感を持てるかがポイントのようだ。

 やり直しのきかないのが人生だが、もし、もう一度「就活」をやり直せるとしたらミドルが推薦する企業をぜひ受けてみたいと個人的には思った。人生は選択の連続だが、就活中の方で進路の方向性で迷っていたら、上記での内容を考慮して選んでみるのはどうだろう。正解とは断言できないが、楽しく明るい人生が待っているかもしれない。(記事:久保圭大郎・記事一覧を見る

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