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スバルPHV化推進・半世紀愛されたボクサーエンジン・シンメトリカルAWD堅持?
スバルは北米販売が堅調であるが、HVでは後れを取っていた。いずれEVあるいはPHEV化を進めるものと考えていたが、動き出しているようだ。SGP(スバル・グローバル・プラットフォーム)の採用は既定路線であり、製造過程での平準化を進めることは必須の情勢だ。「いつまでに、どこまで進められるか」によって生き残れるのかは決まるのであろう。
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この大変革の時期、これまでスバル車の特徴とされてきたシンメトリカルAWD・ボクサーエンジンだが、次期WRX STIでも継承されるようだ。「ボクサー廃止」とCarviewの記事には謳われているのだが、その一方「水平対向エンジンを核としたシンメトリカルAWD」は次期パワートレインでも採用されるだろうと言っている。ここは意味不明である。
「ボクサーエンジン」は「水平対向エンジン」のことで、スバルが長年培ってきた形式である。ボクサーエンジンの特徴は「重心が低くなる」「シリンダーの対抗配置により振動が軽減される」とされてきた。
たしかに、スバル各車に試乗してみると「重心の低さ」を感じさせるのだが、決して「静かなエンジン」とは言えない。実は、エンジンの静粛性は部品精度と組み立て精度によるところが大きく、有名なところではBMWの「シルキー4」つまり直列4気筒エンジンから始まり「シルキー6」直列6気筒エンジンの静かさが、やはり印象に残る。
それに比べると、スバルは本来静粛性に有利な水平対向レイアウトを取りながら「それほど静かとは言えない」エンジンである。部品精度、組み立て精度の問題だが、頑張ってもらいたいものだ。
しかし、ワインディングを走破するときなどは「水平対向エンジンによる重心の低さ」は操縦性にかなり役に立っている。特に、新型インプレッサの見せる操縦性能は、とても200万円の車とは思えない、かなり洗練されたものだ。SGPによる剛性アップのおかげで、サスペンションセッティングに余裕が生まれているのであろう。かなり正確に操縦することが出来る。2時間、3時間と長距離運転したときにも、「修正舵」が少ないので疲れが違うであろう。
この観点では、残念だが日産・新型リーフはかなり改善が必要であると感じた。インプレッサの操縦性は、車両価格に比較して感動ものだ。柔らかいサスペンションセッティングは日常の乗り心地をきちんと良くしてあるが、スピードを上げたりしても、ノーズダイブ、ロールなどを抑え込んでおり、不思議な感触を抱かせるほどだった。
スバルは、SGPのポテンシャルの高さを生かして、操縦安定性をさらに追及してほしい。PHV技術については、トヨタとの提携もありうる選択肢だが、その場合でもボクサーエンジンをこだわって残してほしいものだ。こだわるほどの価値は十分にあるだろう。また、シンメトリカルAWDについてはモーター駆動になっても残せると思われ、ドライブシャフト無しでも3モーター4WDで残せるはずである。ホンダNSXでは採用されているが、プリウスe-Fourでも実用になっているはずだ。バランスの良いレイアウトを継承してほしいものだ。(記事:kenzoogata・記事一覧を見る)
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