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激震の大相撲、再び暗黒時代に突入するのか
■相撲界激動の1年
2017年ほど相撲界の波がうねった年はなかなか見られなかったのではないだろうか。1月場所では稀勢の里が優勝し、19年ぶりに待望の日本人横綱が誕生した。その翌場所は稀勢の里が負傷しながらも強行出場し、照ノ富士を本割、優勝決定戦で撃破して賜杯を手にした。相撲ファンはもちろんのこと、そうでない多くの人に感動を与え、空前の相撲人気に火をつけた。
5月場所のチケットは発売と同時に即完売し、大相撲人気の高さを伺わせた。3月場所のけがにより出場が危ぶまれた稀勢の里だが何とか治し出場を果たした。しかし途中で休場しファンを落胆、心配させることになる。その一方で高安が兄弟子の分まで頑張り大関昇進を果たした。
7月場所はまたしても稀勢の里が途中休場。その代わりと言ってはなんだが白鵬が存在感を見せつけ圧倒的な強さで優勝した。9月場所は途中休場も合わせて白鵬、稀勢の里、鶴竜、高安、照ノ富士と言った横綱・大関陣と、多彩な技でファンを魅了する宇良らが休場。相撲界の正念場と言ってもおかしくない場所だった。
そして11月場所3日目が行われようとしていた時に日馬富士の貴ノ岩に対する暴行が発覚した。
■日馬富士の処分と相撲に対する視線
日馬富士の貴ノ岩に対する暴行についてはこれから詳細が次々と発覚していくことだろうが、日馬富士は相撲界から追放処分となる可能性もないとは言えない。相撲ファンとしては貴ノ岩が1日でも早く元気な姿を土俵上で見せてくれることを願う。
そしてこういった事件が起こってしまった以上、相撲に対する見方が厳しくなることだろう。日馬富士の処分が重かろうが軽かろうが不平不満を言いたがる者は出てくるはずだ。そうなった時に、相撲協会がきちんとした対応を取ってくれるのを願っている。
■親方の手腕が問われる
力士は他のスポーツ選手と一線を画すような生活をしていると思われがちだが、特に異なる点が一つある。それは賞金をそのまま手にしてしまうということだ。まさに夢のような話だが、そういった行為を何度も繰り返し行うと自分が偉くなったような感覚に陥ってしまう者も少なくないはずだ。
今回の日馬富士の暴行に関しても少なからずその影響はあるのではないだろうか。大金を手にし、付け人が増えると気が大きくなるのは当たり前の話である。だから親方が戒めなければいけない。
弟子が横綱の場合、親方の最高位を超えることもある。そうでなくとも、自身の最高位より高い弟子を持つ親方は決して珍しいことではない。それでも弟子を導くのが師匠。土俵上だけでなく土俵外での相撲道をしっかり親方が教えていく必要があるだろう。
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