【業績でみる株価】船場は戻り歩調で6月高値に接近、17年12月期減益予想だが受注高水準で18年12月期収益拡大期待

2017年10月20日 11:45

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記事提供元:日本インタビュ新聞社

 船場<6540>(東2)は商業施設の設計・施工を展開している。工事原価の上昇などで17年12月期減益予想だが、受注高水準で18年12月期は収益拡大が期待される。株価は戻り歩調で6月の上場来高値に接近している。これを突破すれば上げ足を速める可能性がありそうだ。

■商業施設の設計・施工

 商業施設の設計・施工を展開している。ショッピングセンターづくりで培ったノウハウをベースとして、調査・分析から、コンセプト策定、基本構想計画、基本設計、実施設計、監理、施工、運営支援まで一貫しての業務受託を強みとしている。

 事業戦略の基本には「商環境の変化を捉えて成長機会を獲得する」を掲げ、国内および海外の大型プロジェクトの獲得、公共空間における付加価値創造の事業化を推進している。中期計画では目標数値に19年12月期売上高340億円、営業利益21億円を掲げている。

■17年12月期減益予想だが、受注高水準で18年12月期収益拡大期待

 17年12月期連結業績予想(7月31日に利益を減額修正)は、売上高が16年12月期比8.6%増の300億円、営業利益が9.6%減の15億50百万円、経常利益が10.0%減の15億50百万円、純利益が8.0%減の10億10百万円としている。配当予想は9円増配の年間35円(期末一括)としている。

 売上面では、大型店舗の投資抑制に加えて、海外案件が大口顧客の投資の端境期にあたるが、都市開発プロジェクト関連や専門店関連の受注が高水準である。利益面では、外注比率の高い施工案件の増加に伴って工事原価が上昇し、人員増に対応するためのオフィス移転費用も影響する見込みだ。

 第2四半期累計(1~6月)は、売上高が5.0%増収、営業利益が18.2%減益、経常利益が16.7%減益、純利益が6.1%減益だった。施工物件増加で増収だったが、売上総利益率低下や販管費増加で減益だった。受注は高水準で、第2四半期末の受注残高は17.8%増となった。大型開発プロジェクトではイオンモール新小松、三宮オーパ2などを獲得した。

 通期会社予想に対する第2四半期累計の進捗率は売上高が49.3%、営業利益が48.6%、経常利益が50.2%、純利益が51.1%と順調な水準である。17年12月期は減益予想だが、受注が高水準であり、18年12月期は収益拡大が期待される。

■株価は6月の上場来高値に接近、フシ突破すれば上げ足速める可能性

 株価は8月の直近安値1130円から切り返して戻り歩調だ。そして10月12日には1290円まで上伸して6月の上場来高値1299円に接近した。10月19日の終値は1247円、今期予想連結PERは12倍近辺、時価総額は約123億円である。

 週足チャートで見ると高値圏の1300円近辺がフシの形だが、これを突破すれば上げ足を速める可能性がありそうだ。(MM)(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)

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