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NVIDIA、AIコンピュータ発表 レベル5の自動運転に向けて25社が開発中
The NVIDIA DRIVE PX "Pegasus" AI computing platform (写真:NVIDIA発表資料より)[写真拡大]
NVIDIAは10日、自動運転のレベル5を実現するAIコンピューターボードの最新版「DRIVE PX Pegasus」を、ミュンヘンで開催中の「GPU Technology Conference Europe 2017」で発表した。
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AIと自動運転が融合する巨大な市場にて、NVIDIAはAIの深層学習に必須なGPUを供給する大手半導体メーカーである。5月には、トヨタがNVIDIAと連携して自動運転を加速すると発表。今回の発表でも25以上の企業が、NVIDIAのプラットフォームを用いて、レベル5の自動運転(robotaxis:ロボットタクシー)を開発しているという。
●「DRIVE PX Pegasus」とは
「DRIVE PX Pegasus」は、NVIDIAのGPU(Graphics Processor Unit)やSoC(System on a Chip)を搭載した自動運転レベル5用のAIコンピュータ・プラットフォームである。搭載されたGPUは、次世代のものであるようだ。現行の「DRIVE PX2」の後継機で、10倍の320TOPS(1秒あたり320兆回)の演算性能を誇る。また、プラットフォーム・ボードの大きさは、自動車のナンバープレート程度とコンパクトである。この小型で演算能力の高いAIプラットフォームがレベル5の自動運転を可能とするという。
残念ながら、具体的なプラットフォームの構成には触れていない。それでも、自動車の安全基準の中でも最も厳しいクラスである「ASIL D」(Automotive Safety Integrity Level D)の安全性を実現するという。このことから、プラットフォーム内の設計は冗長性を持たせた高信頼化に対応するのであろう。プラットフォームの入出力は、CAN、Flexray、16の専用センサー入力(カメラ、レーダー、ライダー、超音波など)に対応し、10Gビットイーサネットコネクタにも接続可能である。この構成でのメモリ帯域幅は、1テラバイト/秒を超えているという。
なお、この「DRIVE PX Pegasus」は、2018年後半にNVIDIA車載パートナーに提供されるという。
●AIコンピュータ(NVIDIA、「DRIVE PX Pegasus」)のテクノロジー
NVIDIAのプラットフォームは、自動運転のレベル2 + /レベル3の機能を提供する単一のモバイルプロセッサ構成から、フルレベル5のための複数のモバイルプロセッサへと拡張が可能なスケーラブルなアーキテクチャだという。そして、このハードウェア構成は、単一のオープンなソフトウェアアーキテクチャで実行される。これにより、自動車メーカーには、自動運転に必要な機能を段階的に搭載できる利点があるのであろう。(記事:小池豊・記事一覧を見る)
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