関連記事
マーク ジェイコブス、2018年春夏コレクション発表 - 空想から作り出す現実
マーク ジェイコブス(MARC JACOBS)の2018年春夏ウィメンズコレクションが発表された。
■「somewhere」
今シーズンのキーワードは「somewhere」。ストリートで目にしたものを頭の中で再構築して生み出されたアイテムたちは、今までにないアイデアやプロポーションが顕著に表れているものばかりだ。
■想像された「共存」
まず、目につくのはビビッドなカラーリングのビッグシルエットのアイテムたちだろう。オレンジのスーツセットアップに、スポーツライクなウエストポーチ。この組み合わせは脳内の「somewhere」が如実に再現されているように思える。現実では訪れることの出来ない、もしくは、存在しない「どこか」のイメージは、普段共存することのないアイテム同士の調和を意味しているのかもしれない。
■素材の多様性とコンビネーション
また、このコレクションで注目したいのは、シルクや合成サテン、ジャージ、ツイルと混ざり合ったナイロンなど、様々なファブリックでアイテムが構成されているということである。
■素材と柄で演出する「somewhere」
光沢のある素材を用いて、より華やかな印象の総柄ワンピース。明るい色の花柄はバカンスで訪れた「somewhere」を連想させる。肩には大きなフラワーモチーフがデザインされ、ラグジュアリーな雰囲気を演出している。
■素材とデザインの融合
シューズではフリンジ、ティンセル、ポンポン、タッセルなどバラエティに富んだ素材を使用。その中で、色が眩しいルックの足元は、フリンジがあしらわれたシューズで揃えられた。アッパーから地面に擦れるほどの長さのフリンジは、アクセサリーとしてのみではなく、それ自体がシューズのシルエットを作り出していることに気付く。上から下まで全身を通して、フォーマル、スポーツ、カジュアル、それぞれ異なる要素がミックスされた全く新しいスタイルが完成されているのだ。
透明なビニールのモッズコートは、多様な色使いが目立つコレクションの中で異彩を放つ。撥水する素材を使い、レインコートという言葉で済まされてしまうようなアイテムを、ブランドは現代的かつファッショナブルなアウターとしてアップデートさせる。肩口を越えて、腕まで落ちてくるフード、袖を捲ることで出来上がる袖口のボリュームは、まさにサイジングの妙。さらに、捲った袖の上にちょうど見える今季のブランドロゴの配置は、計算高さの表れだろう。
スポンサードリンク
関連キーワード