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1ドル112円台目前も 今晩はFOMCの2日目 9月20日のドル円為替
今週はドルが堅調だ。朝鮮半島を巡る地政学的リスクが後退し、税制改革の動きは本格的になってきている。経済指標で示される経済状況も良好である。今晩がFOMC2日目であり、政策金利の発表やイエレンFRB議長の定例記者会見が開かれる。さらなるドル買いのトレンドとなるのか注目される。
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9月19日3:00(すべて日本時間)には1ドル111円66銭をつけていたが、その後反発した売りもあり下ったものの、15:00ごろには1ドル111円88銭の上値をつけた。暫定的ながら共和党が税制改革案で合意したという報道があったためだ。2兆ドル規模の減税になると見られている。ドル買いの大きな材料となった。
しかしその後、トランプ大統領は「北朝鮮に対し軍事行動を取る必要のないことを望む」といった軍事衝突の可能性を示唆するコメントをし、市場では嫌気がさしてのドル売りが進み23:20には1ドル111円20銭までドルは下げた。
21:30には経済指標が発表されている。8月住宅着工件数は118万戸で、事前予想の117.4万戸を上回った。同じく住宅建設許可件数は130万戸と、こちらも事前予想の122万戸を上回っている。輸入物価指数も+0.6%と、事前予想の+0.4%を上回り、ほとんどが好調ぶりを見せつけることとなった。唯一、第2四半期の経常収支は-1231億ドルと、事前予想の-1160億ドルから悪化した結果だった。この影響からドルは一度下げ止まったが、流れとしては23:20ごろまではドル売り傾向だ。
ただ、日付の変わった9月20日1:45ごろには1ドル111円83銭まで回復している。その後は1ドル111円50銭前後の様子見ムードである。ポイントは今晩3:00のFOMC2日目の結果になるだろう。4.5兆ドルの保有資産の縮小開始はほぼ間違いないという見方である。おそらく5年間で2.5兆ドルまで縮小する予定になるだろう。しかし年内の追加利上げに対しては懐疑的な見方が強い。据え置きという事前予想だ。3:30から予定されているイエレンFRB議長の定例記者会見の内容からでも、今後どのような動きをとるのか見えてくるだろう。(記事:ろひもと理穂・記事一覧を見る)
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