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好投の巨人・マイコラスがみせた古き良き「真っ向勝負」
29日、東京ドームでプロ野球の巨人対広島21回戦が行われた。
1点リードされた広島は5回、西川龍馬の本塁打で逆転。広島先発・野村祐輔も6回を投げ1失点、リリーフ陣も0点に抑え、2対1で勝利した。敗れた巨人は先発・マイコラスの好投に打線が答えることが出来なかった。
■7回11奪三振と好投のマイコラス
独走する首位広島との3連戦の初戦、8月に入り4連勝と好調のマイコラスを送り込み、5月以来の貯金を狙うジャイアンツ。
広島のエース野村との投げ合いは大方の予想通り、ロースコアでの展開となった。
マイコラスは速球を主体とした組み立てで4回まで1安打に抑え、球速は155kmを超え、球数も少なくテンポのいいピッチングをみせていた。迎えた5回、この日初めての四球で6番岩本を歩かせると、続く7番西川に2球目のストレートをライトスタンドに運ばれた。結果的に、この本塁打がこの日の決勝点となった。
来日3年目、今季はここまで12勝を挙げ、開幕投手も務めた。今や、菅野と並ぶ巨人の大黒柱でもある。196㎝の長身から角度のある速球を武器とするマイコラス。7月以降は全ての登板で7回以上を投げ、2失点以内に抑えている。
敗戦投手となったものの、現在、巨人先発投手陣において最も頼りになるといっても過言ではない。
■力勝負を武器に
変化球を中心にかわす投球内容が目立つ昨今、豪速球をストライクゾーンに迷わず投げ込む様は圧巻だ。
この日、西川に本塁打を打たれた後も7回までにさらに4つの三振を奪った。計11個の三振のうち、殆どが決め球はストレート。
味方打線が1得点・11残塁と援護できずに、7月25日以来の6敗目を喫したマイコラスだが、チーム打率・本塁打・得点と何れもリーグトップを誇る首位広島打線を相手に真っ向から挑み抑えていく姿は、まさに野球の醍醐味そのもの。久しぶりに「力勝負」を見た気がした。
広島に敗れたことにより3位DeNAとのゲーム差は3.5と変わらず。決して簡単に縮まる数字ではない。それでもこの日のような、マイコラスの力投がシーズン終盤まで見られたとしたら、それは「奇跡」への原動力となっても不思議ではないだろう。(記事:佐藤文孝・記事一覧を見る)
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