コード書かずにAndroidターゲットのランサムウェア作成できるアプリ登場

2017年8月28日 21:26

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記事提供元:スラド

headless曰く、 コードを1行も書くことなく、オプションを指定するだけでAndroidをターゲットにしたランサムウェアを作成できるツールの登場により、モバイルランサムウェアの亜種が多数出回る可能性をSymantecのDinesh Venkatesan氏が指摘し、注意を喚起している(Symantec Security ResponseSoftpedia)。

 Venkatesan氏が「Trojan Development Kits(TDK:トロイの木馬開発キット)」と呼ぶツールはAndroid用の無料アプリとしてハッキングフォーラムや、中国で人気のあるメッセージングサービスの広告などを通じて配布されているという。現在のところVenkatesan氏が確認しているのは中国のユーザーを対象にしたTDKのみだが、ローカライズは容易であり、他言語版が出回る可能性が高いとのこと。

 TDKの使い方は簡単で、Android端末にインストールして起動してオプションを指定するだけでいい。オプションはランサムメッセージとアンロックコード、アプリアイコン、コードをランダム化するのに使うカスタム演算式、感染したデバイスで表示するアニメーションのみ。あとは「生成」をタップすればAPKが生成されるのだが、初回のみTDKの開発者に料金を支払う必要がある。

 生成されるランサムウェアはLockdroidと同様のもので、SYSTEM_ALERT_WINDOWを使用してデバイスをロックし、アンロックコードを入力するまで端末が使用できなくなる。配布方法などはTDKの利用者が用意する必要があるものの、カスタマイズしたランサムウェアを作成できるようになることで、サイバー犯罪への参入が容易になるだけでなく、既存のサイバー犯罪者の効率も向上することになる。

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