DeNA・飯塚悟史 好投も、またも初勝利はお預け

2017年7月31日 07:01

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 30日に行われたプロ野球、巨人対DeNA17回戦は巨人が9回裏、相川亮二のサヨナラ安打で勝利を挙げた。DeNAは飯塚悟史が4度目の先発となったが、5回2/3を自責点1と好投しながらも、6回途中でマウンドを降り、初白星はならなかった。

■未完のエース・飯塚

 6回裏、交代を告げられ背番号30はマウンド上で唇をかんだ。

 粘りの投球をつづけ、度重なるピンチを防いでいた。初回にマギーに先制のソロホームランを打たれるも、6回途中まで投げ1失点、先発の役目を果たす。毎回のように四死球でランナーを背負い、4・5回にはそれぞれ満塁、1・3塁とピンチを招く。それでも、あと1本を打たせることなく、0点で切り抜けた。その度に、ポーカーフェイスは「ふー」と息を吐いた。

 2014年、日本文理高校からドラフト7位でベイスターズに入団。188㎝の長身を武器に3年目の今年、先発要員に名を連ねるまでになり、奮闘をみせている。6月19日のオリックス戦でプロ初登板初先発し、5回を無失点に抑え、前回の登板となった22日の巨人戦でも6回を投げ切り3失点と、堂々たる内容を残す。ラミレス監督もベイスターズ就任1年目の昨季より飯塚への期待を公言しており、「秘蔵っ子」はようやく花開こうとしている。

 また、来月に開幕を迎える全国高等学校野球選手権では母校・日本文理が新潟県代表として、自身がエースとして準決勝まで勝ち上がった2014年以来、3年ぶりに出場する。後輩の活躍が、そして飯塚自らの今季の一軍でのピッチングが、互いの後押しとなっているのは間違いないはずだ。

■激しさを増すCS争いへ

 この日のジャイアンツ戦も飯塚は勝ち星を掴むことが出来ず、チームも9回裏に逆転でのサヨナラ負けを喫した。リズムに乗り切れなかった要因となった四死球の多さも今後の課題だろう。それでも今季最多の102球を投げ1失点の内容は確実に20歳の自信に繋げる結果として、胸を張っていい。

 今後、シーズン終盤に向け初白星を掴み取れる時が訪れるならば、激しさを増すCS争いでの貴重な勝利となるだろう。2年連続でのCS進出、さらにはその先へ向け、若武者・飯塚悟史の右腕は欠くことのできない戦力として、十分な成長を遂げている。(記事:佐藤文孝・記事一覧を見る

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