つぐもも 十本目「はだかふとん」【感想レビュー】

2017年6月22日 11:49

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つぐもも 十本目「はだかふとん」【感想レビュー】©浜田よしかづ・双葉社 / つぐもも製作委員会

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 例によってAbemaTVによって救われております。毎週見るのと書くのが遅くなっていますね…。

 さて、前回はなんともハッピーエンドとは言い難い状況で終わったシリアス回でした。結局なな子はすそ返しに遭ってしまうのか。また、最後に出てきた赤い髪の女の子はいったい…?

■つぐもも 十本目「はだかふとん」のあらすじ


 学校の帰り際、かずや赤い髪の女の子にいきなりパンチを食らわされる。腕試しとしてかずやと桐葉を挑発する女の子は、隣の地区のすそ払いを務める、皇すなおという子であった。

■謎の赤髪少女とすそ返し


 どこかの神社で一人腰を下ろす謎の女性。男らしい見た目だが、胸には立派なものをお持ちです。
女性の手から発せられたのは、神社もろとも燃やし尽くそうな勢いの炎。しかし、炎は一人の女性と小さな子供の前で薙ぎ払われていった。

 「いかがでしょうか。」
「あれを凌いだんだ。文句なんてねぇよ。」

 「皇すなお。お前をすそ払いとして認めるぞ」
「ありがとうございます。」

 この赤い髪の女性、皇すなおはかずやが住んでいる上岡(上大岡ではない)に隣接している小宮地区のすそ払いをしている、かずやと同じ14歳の少女である。また14歳にしては立派なおっぱいですこと。

 そして隣の子は虎徹という、刀の付喪神である。後の回想でも出てくるが、もともとはすなおの兄であるすおうに付いてすそ払いをしていた。

 そしてこの炎を出した女性は、ほのかという。いわゆるヒノカグツチである。すなおの住む小宮の土地神である。

 「上岡のすそ払いにつくまでは、口もきいてやんねー」

 すなおの試練の突破、彼女の心意気を飲んだ、ほのかなりの励ましなのだろう。

 しかし、上岡地区にはすでにかずやがすそ払いとしての役目を担っている。かずやの地区の土地神は(忘れてしまいがちだが)一緒に住んでいる菊理姫のはずだが、なぜすなおが上岡のすそ払いに任命されているのだろうか?

 場所は変わって上岡東中の生徒会室。前回の名護えい子の事件についての真相を振り返るかずややただたか達。その中でかずやは「ななこさんにすそ返しが起きなくて良かった」と安堵していたが…。

 生徒会室にドアのノック音が響く。ドアを開けたのは、まさに今話題になっていた名護なな子だった。
事件のあと、何か起きていないかとただたかが質問をすると…

 《声、でなくなっちゃいました》

 なんと、すそ返しによって声が出なくなってしまっていた。代わりに手持ちサイズのホワイトボードで返答をするなな子。

 昨日は無事だったのになぜ今になって?と桐葉に問うと、すそ返しは必ずしもすぐに起きるわけではないということだった。

 状況が状況とはいえ、あまそぎを倒してしまったことを謝るかずやだが、

 《自分の責任です》

 と。

 「そうじゃ。なな子が全て悪い。他に何の責もない」

 と言い放ち、早々に部屋を後にする。

 《桐葉さんの言う通りですから》

 なな子はかずや達に恨みも何もない。だが、かずやは声を失ったなな子に対し罪悪感を感じているままだった。

 話も終わり、学校を後にしようとするかずや。さっきの言い方はよくないんじゃない?と桐葉(おびのすがた)を咎めるも、うるさいの一言。

■すなおの腕試し


つぐもも 十本目「はだかふとん」【感想レビュー】

画像引用元:©浜田よしかづ・双葉社 / つぐもも製作委員会

 「おい」後ろから誰かに声をかけられる。と同時に

 右ストレート!!

 唐突に顔面を殴られたかずやの前には、オープニング前に出ていた皇すなおが佇んでいた。

 そのままかずやに駆け寄り右かかと落としが炸裂。かずやはなんとか回避するも、続けて右ストレートキックをかますが、とっさに桐葉が変身してキックを受け止めた。

 「どうしてかずやを襲う!?故あるなら聞かせてみろ!」
「理由はある。それに、資格もある!!」

 桐葉とすなおの乱闘が始まる。最初は桐葉のドラゴンスクリューが決まり優勢に思えたが..

 「あんたの技、軽いのよ」

 桐葉の片足を掴んで叩きおとす。体格差故か、いとも簡単に持ち上げられてしまう。助けに行こうとするかずやも、再度右ストレートを顔面に喰らってしまう。なんとも武闘派な少女なのか…。

 「情けない。あんたそれでもすそ払いなの?」

 かずやの弱さに失望したのか、止めをさそうとするすなお。

 『かずやに触れるな、あばずれが!』

 すなおの後ろを狙い帯突きを繰り出す桐葉。だが、それもいきなり現れた虎徹の刃によって斬られてしまう。

 「手を出すなと言ったでしょ。虎徹」
「すすす、すいません。あちらが出すはずのない写身を出してきたので…」

 ものすごく怯えた顔で虎徹が答えている。

 「うるさい。道具が口答えしないで。もう戻りなさい」

 自身の付喪神を道具と呼ぶ冷徹な子である。虎徹が変身すると、それは澄んだ色をした刀と鞘になった。

 「まさか刀に魅入られて、付喪憑きになっているのか?!」

 すなおのことを、つぐももに憑かれた人だと勘違いをしてしまうが、当然すなおは否定する。なら名前とかずやを襲う理由を言え!と当たる。

 「名は皇すなお。すそ払いだ。理由は、あんた達の腕試し。」

 すそ払い同士の腕試しをいきなり挑みに来るのはどうかと思うが、それはさておき、すなおはかずやがすそ払いのくせに弱いこと、母である奏歌の後釜だなんて思えないと苦言を呈する。一方かずやは過去の記憶を封じられているせいで、奏歌のことをうまく思い出せない。リアル「うっ頭が…」状態。

 桐葉は奏歌を知っていることで、何かを思い出したようだが、すなおは気にせず学校を後にする。なんでも「ここの土地神様」に結果を報告しに行くとか。あれ、ここの土地神って…。

 向かった先は、やはり、加賀見家。4人が部屋の中で待っていたものは…

 「菊理媛大神、こうじん!(漢字がわからない)」

 やっぱりお前か。

 「こうじん…じゃねーよ!!」

 プロレス技をかます桐葉さん。

 「御祭神になにをするー!」

 事の発端は以下の通り。昨日の髪鬼騒動を見ていたすなおは、なぜ奏歌が持っていた帯をかずやが持っているのかと疑問に思い、上岡の土地神である菊理を尋ねた。そこで奏歌が死んでいること、息子であるかずやが帯の持ち主となり、すそ払いを行っていることを知った。

 納得のいかないすなおはかずやへの腕試しを菊理に頼み、菊理が許可を出したということ。つまり元凶もお前か!

 その結果として、菊理にはこの二人にすそ払いを任せるのは無理と言い放つすなお。そして、かずやにはどっちのすそ払いがふさわしいかを決めるため、決闘を申し込んだ。

■すおうの仇


 話は数年前のこと。すなおの兄である皇すおうが、強大な怪異によって命を落としてしまった。すなおはそのことに強い怒りを感じ、土地神であるほのかに強力な付喪神を貸して欲しいと泣きながらせがむ。

 「思い上がんじゃねぇ!」

 すそ払いでもなんでもないすなおが、すおうでも勝てなかった敵にどうやって叶うんだと厳しく叱りつける。そして、すおうはすなおは普通に育って欲しいと願っていた。だから仇討ちなんてするな、幸せに生きることが最上の手向けだ、と説得するほのか。しかし

 「おやぁ〜ん?」

 とっくにすなおの姿は見えなくなっていた。

 おそらく皇家の蔵かどこか。すなおが死んだのは自分の力が足りなかったからだ、と泣きじゃくる虎徹くん。

 「おい」

 後ろから声をかけられると、即座に右ストレートが彼の顔面を直撃した。…こんな力があるなら仇討ちできるんじゃね?

 とまぁそれはともかく、仇討ちのためにお前を使ってやる!と堂々と虎徹に言い放つ。虎徹を取り、怪異のいた場所へと走っていくすなお。

 「兄様は、虎徹はすごいと言っていた。でも死んだ」
「死んだのは虎徹が弱かったからだ」
「だから私が使ってやる」

 なんとも擁護しづらい発言である。素直にほのかの話を聞くべきだと感じる言い方ではあるが、兄の仇討ちで一杯の彼女には届かなかったあろう。

 怪異がいた場所に到着するも、そこには何もいなかった。上岡の方に怪異の気配を感じた虎徹と、上岡にいるすそ払いに倒されては仇討ちの意味がない!と宣う。向こう見ずで気配のするところへ向かうすなお。そして、そこで見たのは…

 『らせんつづり!!』

 帯姿の桐葉を操る奏歌と、まさに今止めを刺されて動かなくなった、すおうの仇であった。

■仇の仇の師は死んだ


 血まみれになった桐葉と、久々の強敵で熱くなっちゃった☆と桐葉に謝る奏歌。

 「仇、死んでる…殺された…?」
「兄様の仇…私が討たなきゃいけなかったのに…!!!あいつが!!!!」

 虎徹を握り、叫びながら奏歌向かって突き進むすなお。

 「おーい、おーい?…あ、気づいた」

 不意の攻撃で思いっきりすなおを「転がし」ちゃったらしい桐葉。足元にはばたんきゅ〜状態の虎徹くんが。さっきのかずやみたく桐葉の行為を咎める奏歌。続けて、なぜこんなことをしたのかとすなおに質問をする。

 「愚か者が。お前のようなど素人が叶う相手か。のぉ奏歌?」

 事情を聞いた桐葉が冷たくあしらうが、

 「かわいそぉ!かわいそぉだよ君ぃ!」

 号泣する。しかしすなおは奏歌の同情(多分)など期待していない。

 「お前は、お前は私の兄様の仇を倒した。だから、

 今日からお前が、兄様の仇だ!!!」

 「「え?」」

 さすがに二人も固まる。ついでに絵も固まる。

 仇を討った人は恩人じゃないのか?と桐葉が問うもすなおは否定する。自分で兄の仇を討とうとしたら、すでにどこぞの知らない人に討たれていた。じゃあ自分が持った仇はどこに討てばいいのか?→仇を討った奴だ!という超絶理論である。要はやり場のない怒りをどこにぶつければいいのかわからなくなったが故の発言である。

 「いいわ。私があなたの仇よ」

 意を汲んだのかどうかはわからないが、すなおの仇認定を認めた奏歌。

 「じゃあ、待ってるよん」
「はい!!」

 こうして兄の敵討ちとして奏歌のもとへ訪れるようになり、すなおは何度も勝負に挑むが、全く歯が立たなかった。すそ払いの養成所でもある『つづら殿』にも入り基礎を学びに行って戻ってきて今に至るというわけだ。

 「再び上岡にくると、奏歌様は亡く、未熟な帯使いがいた。」
「奏歌様は仇だ。しかし尊敬する師でもある。でもお前は奏歌様の後釜にふさわしくない!お前を倒して、私が奏歌様の後を継ぐ!!」

 「調子に乗りおってイノシシ娘が!!」
「道具は黙ってて!」

 桐葉の怒りの一言も受け流される。すなおからかずやへの挑戦状、桐葉は受けて立つ!と息巻くが、かずやは何も言わないままだった。

■はだかの説得


つぐもも 十本目「はだかふとん」【感想レビュー】

画像引用元:©浜田よしかづ・双葉社 / つぐもも製作委員会

 「起きろかずや、特訓じゃ。」
「いやだ」

 朝のかずやは、毛布に包まり布団から出ようとしなかった。こんな引きこもりヒロインが今期のアニメにもいましたね…。

 「小娘にあぁまで言われて悔しくないのかこの愚か者がー!」

 ストレートキックで毛布ごと天井まで叩きつけるが、かずやは何も反応しない。かずやは自分がすそを集めてしまう習性があること、それによって学校で関わった人たちが辛い目にあってしまったことを悔いていた。それはもう、学校にも行かず、すそ払いも「皇さんが代わりにやりたいというならやってもらうよ」とやけになるほど。自分が何もしなければ、みんな幸せになると。

 かずやのぐずつく姿に堪忍袋の緒が切れた桐葉。桐葉の取った行動は…

1. まず服を脱ぎます
2. 毛布の中に入り込みます
3. かずやの服を脱がします
4. 背中から抱きつきます
 タ イ ト ル 回 収

 「桐葉さんなんで裸…意味わかんないよ…」
「…わかるわ」

 ごめんなさいまだ分かりません。

 「こうすると、安心するじゃろが」

 なるほど。

 かずやが逃げ出したいのは、すそ返しで誰かに迷惑を掛けるのが嫌だからじゃないのかと問う。
対してかずやは、誰かに迷惑をかけたくないからここにいるんだ。桐葉も迷惑がっているんじゃないのか、と答える。

 「この、愚か者がー!!」

 ほぼ毎週恒例の睾丸潰し。

 「わしがいつ、お前のことを迷惑などと、厄介だなどと口にしたか!!」
「いいか、お前が天地じんよう辺り構わず猛毒を撒き散らす最悪の種だったとしても、わしだけはお前の味方じゃ!!!」
「みんなに迷惑?かけてやれ!お前が必要とあるならば、いくらでもかけまくってやれ!わしが許す!」
「もしもお前の心が痛むなら、わしが癒してやる!それでも晴れない痛みなら、すそ払いとして止めてみせろ!わしがいつだって協力してやる!」

 かずやの目には、涙が流れる。

 「人もあやかしも神さえも、誰かに頼り頼られ生きておる。このわしも、お前という所有者がいなければこの姿を保てんのじゃ。」
「のぉかずや、お前だけが、その理から身を引く必要などない。自分なんかいない方がいいなどと言うな!」
「わしは…その…その…お前がいないと寂しいぞ。」

 2週連続のデレ桐葉さん、ありがとうございます!しかし桐葉さん、ものすごく良いことを言っているのだが、いかんせん裸同士なせいか、激しいピロートークにしか見えません。

 「うん…ぼく、頑張ってみるよ。すそ払い」

 かずやの顔に、光が戻る。と同時に、桐葉さんも全身が光り出す(!?)

 桐葉の姿が大人になっていた。布団もふっとび(渾身のギャグ)、あられもない姿がかずやの目の前に映る。が「寒い!」の一言で再び毛布の中に。

 「き、桐葉さん、どうして急に大きくなったの!?」
「んぉ?お前こそ大きくしおって〜」桐葉がかずやの息子をにぎにぎする。

 写し身も出せる状態であったし、いろいろ戻る兆候はあったと冷静に分析してるが、かずやは昇天寸前のおかげで聞けていない。続けて、すなおが言っていたことを覚えているか、と聞く。

 すなおが言ったこと、それは「一週間やる。その間に策を練るが良い」であった。自らの手の内も明かし、あくまで公平を期すために時間を与えた。

 武は向こうにあるが、どうだ?と聞く桐葉に「でも、負けられない」と答える。さっきの姿とは大きく変わったかずやだった。でもやっぱりピロートークにしか見えない。

 「ならば景気付けじゃ!勝ったら褒美をやるわ!」

 毛布を捨て、かずやにまたがるや否や、またも危ないことを。こんな姿、他の人に見られたら…

 「やっくーん、朝よ〜」
「朝やでー?」

 見られてしまいました。よりによってお姉ちゃんと神様に。かずやからひっぺがされ尋問を受ける桐葉をよそに「ありがとう、桐葉さん」桐葉に感謝するかずやだった。

 「はいっとったんか?はいっとったんかー!?」
「はいっとったぞー!布団に」
「やっくーん!お姉ちゃんというのがありながら〜!」
「違うって〜!」
「どんな具合やったん?」

 最後の『具合』ってなんなんですかねぇ….。

■帯なのに一糸まとわぬとはこれ如何に


 前回に続きシリアス回かと思っていましたが、タイトルがタイトルだったのでいったい何が起こるのかと思いました。うん。タイトル通りとは恐れ入った。

 とはいえ、かずやにとっての壁となるであろう、同じすそ払いのすなおが現れたこと、ただたかやなな子のすそ返しが自身の行動による結果だったことへの罪悪感が重なってしまい、一瞬だけ引きこもりになるほどダメージを受けていたのも事実でした。そしてやり方はどうあれ、桐葉のかずやをへの思いをぶちまけた桐葉さんはかっこいいと思えましたね!

 次回はついにすなおとの決闘です。エロ成分は十分に補給できた今、バトルの展開が楽しみです!

 つぐもも 感想レビューのまとめ

(あにぶ編集部/頭皮パッション)

情報提供元:あにぶは、アニメのおたくな情報やアニメのニュースを初め、アニメのコラムなどを配信しているアニメコラムサイトです。

©浜田よしかづ・双葉社 / つぐもも製作委員会

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