韓国・文大統領が30年サッカーW杯の4カ国共催を提案

2017年6月13日 08:59

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 韓国の文在寅(ムン・ジェイン)大統領は12日、青瓦台(大統領府)で国際サッカー連盟(FIFA)のインファンティノ会長と会談した。その中で30年のW杯を韓国、北朝鮮に加え、日本と中国を含めた4カ国で共催出来れば南北朝鮮、東アジアの平和に役立つと提案し協力を要請した。インファンティノ会長も「文大統領のビジョンを歓迎し前向きに検討したい」としている。ただ会長は、「現実には困難もあり現段階ではこうしたビジョンを示すことに意味がある」ともしている。

 W杯の東アジア4カ国共催については、3月に大韓サッカー協会の鄭夢奎(チョン・モンギュ)会長が構想を提示していたものである。W杯は02年の日韓大会で初の共催が実現したがこれは例外的な措置であった。だが、26年から参加チームが32から一挙に48へと拡大するのに伴いFIFAも共催を推進することにとしている。これを受け米国、カナダ、メキシコの3カ国のサッカー連盟会長も4月に26年のW杯を共同開催したいと宣言している。

 30年のアジアでの開催は大陸持ち回りの流れからも十分考えられるが、韓国以外の各国には課題を抱えているのも事実だ。中国はサッカー大国となるべくW杯の単独開催を目指しており、日本もまた50年までにW杯を単独開催するとの目標がある。北朝鮮に至ってはミサイル発射問題などで国際社会から非難を浴びている状況にある。今後、構想を前に進めようと場合は、解決しなければならない課題は多そうだ。

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