『 夏目友人帳 陸 』(夏目友人帳 6期) 第9話 「ながれゆくは」【感想レビュー】

2017年6月12日 15:51

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『 夏目友人帳 陸 』(夏目友人帳 6期) 第9話 「ながれゆくは」【感想レビュー】©緑川ゆき/白泉社・「夏目友人帳」製作委員会

『 夏目友人帳 陸 』(夏目友人帳 6期) 第9話 「ながれゆくは」【感想レビュー】©緑川ゆき/白泉社・「夏目友人帳」製作委員会[写真拡大]

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 ついに第9話、合宿編です!(嘘はいってないよ!)

■起 夏目、山で勉強合宿


 今回は、山での勉強合宿という青春っぽいイベントからはじまります。

 田沼達お馴染みのメンバーと、勉強の合間に掃除もやらされることに。

 自然に囲まれたところですが、夏目友人帳の舞台は田舎です。アニメとしてはキレイな絵が見れて嬉しい回ですが、夏目達にとってはいつもとあまり変わらない風景だったり……。

 夏目達の掃除担当場所は、社でした。

 “四つ面塚”というらしいその場所には、名の通り四つのお面がかけられています。しかし、夏目以外には三つしか見えません。
とすると、これはいつものパターン。妖です。

 昔このあたりに住んでいた山神様が、山の上の方に引っ越してしまった。そこで、お付きのものである四人が残り、山と山神様を護っているのだとか。

 そういう妖なら大丈夫だろう、と思う夏目でしたが。

■承 不気味な仮面が徘徊


 夏目は川で小舟に乗っている怪しい女性を見かけます。おそらくは妖です。その後も、先生の顔に仮面が取り付いたり、その仮面が生徒たちの顔を渡り歩いていったり……と怪奇現象が発生。

 もちろんこの仮面は夏目にしか見えません。

 けれど、田沼(多少は妖を感じることが出来る)が何も感じないのであれば問題はないだろう、とニャンコ先生は言います。

 しかし、ついに仮面が西村の顔にとりついてしまい……

 「おい離れろ! おれの友人になにかしたら許さないからな!」

 と、夏目は怒鳴ってしまいます。

 「申し訳ありません」と口にし、去っていく仮面。

 夏目は驚いた西村達を放置し、“四つ面塚”の元に戻ります。

 ちなみに、この後に田沼がフォローを入れてくれたらしく、西村たちは夏目が虫に驚き、追い払ってくれたのだと納得します。
かつての夏目の周囲にいた人達なら、この時点で夏目を不審に思うことでしょう。それでも夏目のことを心配し、よく想ってくれている西村。本当にいい友人です。

 夏目は、そんな西村だからこそ大切に想っているのです。

『 夏目友人帳 陸 』(夏目友人帳 6期) 第9話 「ながれゆくは」【感想レビュー】

画像引用元:©緑川ゆき/白泉社・「夏目友人帳」製作委員会

■転 山神様は人間に恋をしていた


 そこで夏目は神主さんに出会い、“四つ面塚”に関する昔話を聞きました。

 曰く、山神様は人と恋仲になるも、寿命で人間に先立たれてしまったとか。

 傷心に陥った山神様は、人間から貰った髪飾りを抱いて山の上の方に篭ってしまったといいます。

 ここでも、人と妖の違いによる悲しい出来事です。

 前回放送された話では、人と妖が結ばれておわりました。

 しかし、その後にこの話です。前回の二人にもこういった結末が待っているのかもしれないと思うと、辛いものです。

四人のおつきは、やがて自分達の力が尽きてしまう時に、己の顔を面に掘り、社にかけて消えていったそうです。

 けれど、夏目以外の目に見える仮面は、三つです。

 「でもまだ三つなんだよ。四つ面塚の面が三つというのは、希望がまだ一つ残っているということなんだ」

 神主は言いました。

■結 髪飾りを見つけて渡す


 夏目は、仮面の妖が探しものをしていると知ります。小舟に乗っていた妖こそが山神様で、彼女達はなくしてしまった髪飾りを探していたのです。

 夏目は髪飾りを見つけ出し、山神様にそれを返すと、おつきの者が探してくれていたことを伝えます。

 恋人には先立たれてしまったけれど、彼女にはまだ付き添ってくれる者がいるのです。

 少しだけ報われるお話、それこそ神主さんのいう、”希望”でした。

 ちょっぴり切なく、でもちょっといい話のような、そんなエピソードでした。

■『 夏目友人帳 陸 』(夏目友人帳 6期) 第9話 「ながれゆくは」のみどころ


 この回の見どころは、こっそりついてきたことを西村達にバレないよう、ウリボウに変身したニャンコ先生です。

 そしてもう一点。

 冒頭の辺りで、西村達が“合宿のお風呂は男女交代制”と聞き、テンションを上げるシーンがありました。

 そこで、委員長である笹田純が「男子がいやらしいこと話してます」と返します。

 このやりとり、実は原作にはないのです。

 というのも、アニメではレギュラーキャラとなっている笹田純ですが、原作ではたった一度しか登場していないのです。なので、彼女と西村のやりとりはアニメでしか見られない貴重なシーンなのです。

 ちなみに、原作ではお風呂のやりとりそのものが存在せず、

 西村「食事の時、女子と別々ってマジですか?」

 先生「女子は少し上の新館で、男子はこっちの旧館でだ。食堂が狭いんでな」

 西村「うう、一体何しに俺たちは」

 北本「俺らもまきこむなよ」

 夏目「元気出せよ西村、俺のプリンやるから」

 というシーンになっています。

 お風呂のやりとりがあった方が男子高校生たちの日常、という感じがしますよね。これはナイスなアニオリシーンです。

 『 夏目友人帳 陸 』(夏目友人帳 6期)感想レビューのまとめ

(あにぶ編集部/星崎梓)

©緑川ゆき/白泉社・「夏目友人帳」製作委員会

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