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でんぱ組・最上もがも苦言、アイドル界にあるファンとの距離感の問題とは
人気アイドルグループたちにとって大事なファンが、距離が近すぎるが故にいつ恐怖の対象となるかわからない時代となりつつある。写真はでんぱ組.inc初のベストアルバム「WWDBEST ~電波良好! 」(c)トイズファクトリー[写真拡大]
■各所メディアで活躍するアイドルも危険と隣り合わせ
でんぱ組.incのメンバーで1人である最上もがが、6月1日発売の『週刊ヤングジャンプ』にて表紙と巻頭グラビアを担当した。メンバーの中でもグラビアとしての露出も多い最上もがだが、その一方でツイッターにてファンとの距離感に不安を抱いていることをつぶやいた。グラビアなどで活躍するアイドルが多数いる現代において、ファンとの距離感については幾度となく問題となって噴出している。
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■最上もがが感じたファンへの恐怖
最上もがは5月30日に、ツイッターにて一部のファンに抱いている恐怖について投稿を行っている。彼女は、まずはじめに「うちは基本的に、イベントでの出待ち・入り待ちが禁止なんですが」と、グループ内で定められているルールについて再度提示した。その上で「何度言ってもやっている方がいて、もう何年もなんですが」と、現状において一部のファンがルールを守っていないことを指摘した。その上で、「見かけるたびに本当に恐怖でいっぱいになります」と率直な感想を吐露している。
過去にもアイドルの出待ちやストーカー行為などは何度も問題になってきた歴史がある。しかし、最近ではツイッターをはじめSNSが急速に発展し、ファンとアイドルの距離が非常に近いものとなっている。SNSを通じて彼女たちの日常生活を覗き見ることができれば、ダイレクトにメッセージを送ることだって容易になっている。それによってアイドルたちも自分たちをアピールしやすいが、その反面でファンとアイドルの距離感が近くなりすぎて、アイドルたちの身に危険が忍び寄る事態にまで発展している。
■SNSは本当にファンとアイドルの距離を近づけているのか
最上もがが大事であるファンに対して危機感を抱くのは、過去にファンから襲撃された事件が身近に起こっていることも関係しているだろう。特に大きく報道されたのが、元アイドルとして活動していた冨田真由さんのケースだ。彼女はストーカー化したファンに重傷を負わされたが、事前にファンとSNSを通じて交流していたようである。
SNSが無い時代でも、アイドルや人気歌手たちは熱狂的なファンから何らかの被害を受けたケースが多々ある。あの美空ひばりでさえも、ファンから嫌がらせを受けた事件がある。SNSで直にファンとの交流を深めれば、過去に起こったような事件発生も防げるように感じる。だが、大きな事件の温床となりつつある現状を考えると、今では常態化しているSNSを使った宣伝やファンとの交流も、2者の距離を縮めているとはいえない気がする。
たしかにSNSは便利なツールである。しかし、使い方を誤ると人間関係は簡単にこじれ、過去に起こったような事件に発展することは想像に難くない。もちろん、すべてのアイドルファンが事件を起こす訳ではない。それでも、最上もがの発言や近年発生した事件を見ていると、SNSに依存しないファンとアイドルの交流方法を考える時期に差し掛かっていると感じてしまう。(記事:藤田竜一・記事一覧を見る)
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