加熱する相撲人気!稀勢の里の懸賞数は608本に

2017年5月13日 16:34

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■稀勢の里の懸賞数

 14日から大相撲5月場所が開催される。3月場所に稀勢の里がセンセーショナルな優勝を果たしたため注目を浴びるのは間違いないとは分かっていた。しかし恐らく相撲協会の予想以上に相撲熱が上がっているようだ。それは懸賞の多さから見て分かる。

【3月場所は】盛り上がる相撲熱!地方場所としては過去最高の懸賞金総本数に

 3月場所は稀勢の里が横綱になって最初の場所ということもあり、地方場所としては最多の懸賞がかけられていた。しかし5月場所稀勢の里にかけられた懸賞は3月場所の300本から2倍以上の608本。5月は両国国技館で開催されるため数が増えるとは予想されていたがここまでは想定外だったことだろう。

 ちなみに5月場所にかけられる懸賞数は2219本、力士として懸賞が稀勢の里に次いで多かったのは高安の119本である。1位と2位で5倍ほどの開きがあるのは異例で、稀勢の里への期待が伺える。

■懸賞について

 懸賞は1本62,000円でかけることができる。しかし、1日1本以上かけなければできないという決まりがあるため最低でも1場所で15本かけなければいけない。懸賞をかけたら、かけた力士の取組前に懸賞旗(広告)が土俵の外枠を回ることになる。

 有名どころでは、永谷園や、ブルガリア出身の元大関・琴欧州(現鳴門親方)の取り組みで懸賞をかけていた明治(ブルガリアヨーグルト)などがある。しかし、大企業でなければ懸賞をかけられないかというとそういうわけではない。実は個人でもかけることができる。

 以前、元ビートルズのポール・マッカートニー氏が相撲観戦に訪れた際、懸賞をかけたいと言ったことがあった。その際は異例ではあるが(本来場所前に懸賞は締め切られる)計15本の懸賞をかけることが認められた。その時の懸賞旗のデザインにはニューアルバムの告知がされていた。

■懸賞が多くなることについて

 横綱クラスになると常に懸賞が多い為、懸賞の多い、少ないによって相撲の取り組みが変わるということはないだろう。しかし三役以下の力士はそうでもない。有名なのが元小結・高見盛(現・振分親方)だ。彼は、実力はもちろんあったがそれ以上に人気があり常に懸賞が多い力士だった。

 対戦力士としたら勝てば懸賞金をもらえるためいつも以上に全力で向かっていく。そのため高見盛は毎回調整万全の力士を相手にしなければならず、他の力士に比べ不利だったという意見は多い。懸賞で全てが変わるわけではないが、それにより大相撲の熱や見方が変わるのもどことなく風情があって面白い。

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