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ブラインドサッカー代表合宿 元Jリーガー榎本達也が強化選手で参加
4月15・16日に行われたブラインドサッカー日本代表強化合宿に、Jリーグ横浜Fマリノス等で活躍し、昨年引退したGK・榎本達也が参加した。
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日本代表強化指定選手としての参加となった今回の合宿では、サッカーとの違いに「驚くばかり」と戸惑いを隠さないものの、3年後の東京パラリンピックに向け、「メダル獲得に向け貢献できるように頑張って行きたい」とコメントを残している。
■ブラインドサッカーにおけるキーパーの役割
アイマスクを着用したフィールドプレーヤ―4人と晴眼者のゴールキーパーの一チーム5人、サイドライン上には高さ1メートルのフェンスが並び、フットサルコートと同じサイズのピッチで行われるブラインドサッカー。試合中は選手たちがボールの位置を認識するための音の鳴る特殊なボールが使用され、また、相手ゴール裏に立つ「コーラー」から味方の攻撃のプレーヤーにゴールの位置等を知らせる指示が飛ぶ。選手間ではデフェンスの際、『ボイ』と声を発しながら相手に近づかなければならない等、ピッチ上からは多くの音や声が聞こえてくる。
そして、もう一つ重要な『音』となるのがピッチの最後尾に立つゴールキーパーの声だ。相手のシュートを体を張って防ぐだけでなく、味方ディフェンスにポジショニングや、ボールや相手選手との距離などの情報となる指示を出し、相手の攻撃を防いでいく。また、試合前や試合中にも頻繁に味方選手の一人ひとりに近づき、肩に手をかけながらそれぞれに声をかけ鼓舞する場面もブラインドサッカーでは良くみられる。
プレーでは、ペナルティエリア内でのファウルに対して与えられる距離6メートルからのペナルティキック(PK)とは別に、チームファウル累積4枚で相手チームに与えられるゴール前8メートルからの『第二PK』といった、独自のルールに対応する必要もあり、サッカーやフットサルと同じくキーパーが極めて重要な役割であることに変わりは無い。
■豊富な経験を活かして
『ブラサカ』日本代表は2014年の自国開催となった東京世界選手権で史上最高の6位、一昨年のリオパラリンピック予選では3位となりあと一歩のところで出場権を逃している。
榎本本人の語る「新しいチャレンジ」となるブラインドサッカーという競技のさらなる発展に、その豊富な経験は間違いなく活きてくるはずだ。そして、ブラインドサッカーの発展と、日本の初出場となる3年後の東京パラリンピックで日の丸を掲げる原動力になることを期待したい。
JリーグではJ1からJ3まで計300試合以上に出場、リーグ連覇やカップ戦優勝の実績を持つ38歳の元Jリーガーが期待を一身に受け、新しい一歩を踏み出した。(記事:佐藤文孝・記事一覧を見る)
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