熱が冷めない『けものフレンズ』、放送終了も音楽番組への出演決定

2017年4月8日 21:41

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アニメのヒットに合わせて主題歌も好調。『ミュージックステーション』には主題歌を歌っているグループが出演。(c)ビクターエンタテインメント/「けものフレンズ」製作委員会

アニメのヒットに合わせて主題歌も好調。『ミュージックステーション』には主題歌を歌っているグループが出演。(c)ビクターエンタテインメント/「けものフレンズ」製作委員会[写真拡大]

■放送終了後も人気が残る『けものフレンズ』

 全12話の放送を終えた『けものフレンズ』だが、未だにその人気が衰える様子を見せていない。音楽番組の『ミュージックステーション』への出演や、思いもよらない出版物が完売になるなどの余波が現在でも続いている。

■音楽番組、出版へと続く影響

 「けものフレンズ」はまったりとした内容で、何気なく見られるアニメだ。そのゆるい感じがヒットしており、放送が終了した現在でもその人気は止まらないようだ。

 4月14日に放送される『ミュージックステーション』には、『けものフレンズ』の主題歌を歌うどうぶつビスケッツ×PPPが出演する。この音楽グループはアニメのためだけに組まれたユニットだが、アニメの放送終了後に出演するのは異例だ。それだけ『けものフレンズ』の人気は高まっており、世間からの注目も高くなっていることがわかる。

 また、『けものフレンズ』は実在する動物たちを女の子へと擬人化している。その余波もあり、サーバルキャットだけをまとめた写真数『サーバルパーク』がアマゾンなどで即完売という事態も発生している。こちらの出版物はアニメとは全く関係ないとのことであるが、思わぬ場所でも『けものフレンズ』の人気ぶりがわかる事例となった。

■当初はこのブレイクを予想していなかった

 『けものフレンズ』はアプリゲームが元になっているアニメ作品。アプリゲームだけでなく漫画への展開もあり、メディアミックスによりファンの獲得を目指していた。内容としては、「ジャパリパーク」に迷い込んだ女の子の「かばん」と、そこに暮らす「サーバル」との触れ合いが描かれる。

 このアニメの本編は本当にまったりとしており、いつの間にか終わっているような内容である。そのため、2017年のアニメの中でもダークホースとなっていた。実際に放送されると瞬く間に人気に火が付き、トルネなど録画ランキングの結果を見ても注目されているのがわかる。

 以前から最近のアニメの傾向としては、ハードなものよりも日常系やほのぼのとしたものがヒットしていると言われている。しかし、それだけでなくネットの使い方もうまいという考察もあるようだ。『けものフレンズ』を楽しんだ人がネットで考察などを行い、情報を発信して「体験」を共有する。それが行いやすい環境があったことも、ヒットにつながったと考えられているようだ。

■今後のメディア展開のお手本になる可能性も

 『けものフレンズ』の内容について好みはともかく、ヒットしたのは間違い事実である。今回の事例が他のアニメやドラマ、ひいては映画において一緒になるとは思わない。しかし、今後の宣伝方法やアニメ作りに関して、何らかのお手本となる可能性は多いにあるだろう。(記事:藤田竜一・記事一覧を見る

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