3月の景気DIは前月比0.8ポイント増の46.2 2カ月連続の改善

2017年4月6日 08:10

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記事提供元:エコノミックニュース

 帝国データバンクによると、2017年3月の景気DIは前月比0.8ポイント増の46.2となり、2カ月連続で改善した。3月の国内景気は、自動車の堅調な国内生産や同部品および半導体などの電子部品の輸出増加、人手不足を背景とする省力化設備需要の高まりなどを追い風に『製造』が改善した。

 また、人材不足の深刻化で求人が高水準で推移していることを受けた「人材派遣」のほか、消費者の「コト消費」および季節需要を取り込んだ「飲食店」や「旅館・ホテル」「娯楽サービス」などを含む『サービス』が7 カ月連続で改善、1年7カ月ぶりに50台を回復した。加えて、為替市場の安定も企業活動にプラスに働いた。国内景気は、自動車関連の好調や人手不足対策の需要増加などを追い風に回復傾向が続いた。

 今後、米トランプ政権の政策が日本経済に及ぼす影響を注視していく必要がある。米政府と議会との政策調整が難航するなか、米連邦準備制度理事会(FRB)のさらなる利上げの内容や日米経済対話の動向が注目される。また欧州選挙やイギリスのEU離脱交渉の行方など、海外においてリスクを多数抱えていくことになる。一方で国内は、働き方改革の実行計画遂行や雇用・所得環境の改善に加え、賃金水準の上昇が個人消費の回復につながることが期待される。また、世界経済の回復を受けた輸出および生産の拡大のほか、五輪開催に向けた建設投資の本格化や補正予算執行が景気を押し上げる要因となろうとしている。米トランプ政権が及ぼす影響を注視しつつも、今後の景気は好調な輸出や五輪に向けた建設投資の本格化を背景に、緩やかな回復が続くことが見込まれるとしている。

 業界別では、『製造』『小売』『サービス』など7業界が改善、『不動産』など 3 業界が悪化した。『サービス』は事業者向け、個人向けともに好調となり、景況感は7カ月連続で上昇、1年7カ月ぶりに50台を回復した。また、自動車部品関連の生産・販売が引き続き上向き傾向で推移しており、景気全体を押し上げる要因となった。

 規模別では、「大企業」が 48.9(前月比0.6ポイント増)、「中小企業」が45.4(同0.8 ポイント増)、「小規模企業」が44.4(同0.3 ポイント増)となり、2カ月連続で全規模がそろって改善した。

 地域別では、『北関東』『北陸』『中国』など10地域中8地域が改善、『四国』『九州』の2地域が悪化した。観光・ビジネス旅行客の増加がプラス材料となったほか、全国的な自動車販売の好調が関連する部品等の生産地域の景況感を押し上げる要因となったとしている。(編集担当:慶尾六郎)

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