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井上裕介の謝罪会見から考える、品行方正化が進む芸人たち
3月7日、お笑いコンビ『NONSTYLE』の井上裕介が、昨年末に起こしたタクシーとの衝突事故で、運転手にけがを負わせたままその場から逃走し、道交法違反(ひき逃げ)と自動車運転処罰法違反(過失傷害)容疑で書類送検され、不起訴処分となった件についての記者会見を行った。
この席で、井上は涙を流しながら、当事者や関係者、さらには相方に謝罪し、頭を下げ続けたのだが、これはもう当然の話で、たとえ不起訴になったとはいえ、深く反省し二度と同じ過ちを犯してはいけないわけだが、記者には、どうしても割り切れない思いが残った。
なぜか? それは、謝罪する様子がブサイクすぎたのである。
井上といえば、吉本ブサイクランキングで上位に入りながら、自意識過剰の勘違いイケメンキャラで笑いをとってきた人間である。
その場で笑えとは言わないが、号泣する姿を見たら、今後復帰したとしても、以前のような形での笑いは取れないだろうと思う。
昨今、芸人のコンプライアンス管理は非常に厳しい。
先日、ようやくテレビ復帰した極楽とんぼの山本圭一は、未成年淫行という犯罪行為であったし、キングオブコメディの高橋健一も窃盗なので、クビはしかたないが、犯罪にならない浮気だとか、離婚、さらには番組内の、ちょっとした発言だけで、神妙な顔をして謝罪し、時には謹慎、活動停止なんて話になってしまう。
芸人だけではなく、スポーツ選手、俳優、アーティスト、ユーチューバーまで、著名人であれば、すべての人間が品行方正な優等生であることが求められ、少しでも瑕疵があれば炎上させられてしまう時代である。
しかし、果たして、わずかの瑕疵もない、品行方正な人間がやるお笑いが面白いだろうか?
そんな人間の作る歌が心に沁みるだろうか、演技が胸を打つだろうか?
そもそも「芸人さんのような、生真面目で品行方正な生き方をしなさい」という教育は正しいのだろうか?
もちろん、時代の流れはあり、今の時代に横山やすしのような、破天荒な芸人が成功するとは思えない。
しかしながら、毒にも薬にもならない芸人の出演するバラエティ番組を見ながら「最近の芸人はつまらないなぁ」と愚痴るのも、寂しい話ではある。
ともあれ、今後NONSTYLEはどうなっていくのだろうか??
また、復帰したら狩野英孝はイケメンキャラを持続できるのだろうか?(記事:潜水亭沈没・記事一覧を見る)
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