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新しい認知症の治療薬が登場、原因をとり除く治療薬としても期待
アルツハイマー病では記憶を維持するのに重要な神経伝達物質アセチルコリンの働きが低下する。今回、東北大学大学院薬学研究科の福永浩司教授らの研究グループは新しいアルツハイマー病治療薬シーズを開発した。
研究グループは T 型カルシウムチャネル活性化薬 SAK3 がアセチルコリン神経終末のカルシウム濃度を高めることにより、アセチルコリンの遊離を高めること、その結果、福永教授らが約 30 年前に発見した記憶分子 CaMKII を活性化することを証明した。さらに、記憶と認知機能が改善することをアルツハイマー病モデルマウスで証明した。
この治療候補薬は、記憶に関わる神経伝達物質の遊離を高める世界初の薬である。さらには、既存の薬で治療が困難であったアルツハイマー型認知症の患者にも有効であることが期待できるという。
現在、アルツハイマー病治療には軽度認知症から重度認知症への移行を予防する薬開発が期待されている。SAK3 開発ステージは現在、毒性・安全性試験(前臨床試験)を終了し、臨床試験を計画している。SAK3 は既存の薬と認知症を改善する機序が異なるため、軽度認知症から使用できる可能性がある。また、SAK3 はアルツハイマー病の原因であるアミロイドベータ蛋白質の蓄積も抑制することもマウスで確認でき、認知症の原因をとり除く新しい治療薬としても期待できるとしている。(編集担当:慶尾六郎)
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※この記事はエコノミックニュースから提供を受けて配信しています。
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