【第1回】品質の罠

2017年1月30日 11:05

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皆さんは商品の品質をどのように判断していますか?

私は元々自動車メーカーのエンジニアだったので、各自動車メーカーの動向は常にチェックしています。
中国と並んで、今大きくなってきている市場があります。
それはインドです。そのインドで実は日本の自動車メーカーが大活躍しています。
その自動車メーカーはスズキ自動車です。
スズキ自動車のインドでのシェアは非常に高く、なんと約「40%」です。
この数字は驚異的で、現地の人々に「日本の自動車メーカーといえば?」と質問をすると「スズキ!!」と返ってくる事が多いようです。
インドで走っている車の写真を見た時に驚きました!!!
スズキ自動車のマークが入った車ばかりでした。
まさに「スズキ」というブランドがインドでは定着しています。(他の大手自動車メーカーはまだまだ定着していません)

他のメーカーがインドでシェアを伸ばせない原因を考えてみたいと思います。
スズキ自動車は1981年からインド市場に出ています。
長い年月を経て、高い品質と共にブランドを構築していったと考えられます。
高い品質のもとブランドが定着すれば、競合他社はなかなかシェアを伸ばす事が困難になってきます。
その理由は・・・買い手はブランドを信用し、「品質」を判断するからです。

結局、買い手はメーカーがカタログなどに開示している情報以上の事は知ることが出来ないのです。
その情報から製品全ての品質の判断をしようとしても無理があります。
という事は最終的に信頼できるメーカーのモノを買う事になります。
いくら高い品質のモノを販売したからといってもある程度の信用がないと売れません。
(※この考え方は全てのモノに通用する訳ではなく、高級品が該当すると思います。)

ブランドと品質の関係は切っても切れない関係にあり、ブランド力向上のために企業は品質を確保しつつ、ブランド戦略を検討する必要があります。

著者プロフィール

中山 聡史

中山 聡史(なかやま・さとし) 株式会社A&Mコンサルト 取締役 経営コンサルタント

2003年、関西大学 工学部機械システム工学科卒。同年、大手自動車会社に入社。全てのエンジンならびにエンジンシステムの設計・開発・品質管理・環境対応業務等に従事。2011年、株式会社A&Mコンサルトに入社。「モノ造りのQCDの80%は設計で決まる!」の理念のもと、自動車会社での設計~開発~製造、並びに品質保証などの経験を活かし、多くのモノづくり企業で、戦略構築、仕組改革、組織風土改革のトライアングル視点で企業の体質強化を図っている。

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