関連記事
【機動戦士ガンダムSEED DESTINY 】自分の才能や就くべき仕事を判断してくれる社会、どう思いますか? 【PSYCHO-PASS サイコパス】
【機動戦士ガンダムSEED DESTINY 】 ガンダム世界にも出てきた、自分の才能や就くべき仕事を判断してくれる社会、どう思いますか? 【PSYCHO-PASS サイコパス】©創通・サンライズ[写真拡大]
記事提供元:アニメコラムサイト|あにぶ
「私は人類存亡を賭けた最後の防衛策として、デスティニープランの導入実行を、今ここに宣言いたします!!」
BY プラント最高評議会議長ギルバート・デュランダル
先日、アニメを見ながらたまにはちょっと難しいことも考えてみよう――なんて感じの記事を書きました。せっかくなので、もういっちょやってしまおうかと思います。
今回のテーマは、「自分の才能や就くべき仕事を判断してくれる社会が実現できるとしたら、賛成ですか?」です。
『機動戦士ガンダムSEED DESTINY』 『PSYCHO-PASS サイコパス』の二つのアニメを例にとって、考えてみようと思います。
■デスティニープランとシビュラシステム
何故タイトルに『機動戦士ガンダムSEED DESTINY』と『PSYCHO-PASS サイコパス』が並んでいるのかというと、この二つのアニメで描かれている世界には、能力を測ってくれるシステムがあるからです。まあ、SFには稀に見られる管理社会というやつなのですが。
とにかく、それぞれデスティニープラン、シビュラシステムといいます。これ、実際検索にかけると並んでてくるんですよね。
なので、両方説明しちゃいます。
■デスティニープラン
デスティニープランとは、TVアニメ『機動戦士ガンダムSEED DESTINY』に登場する社会システム構想です。
すべての人間の遺伝子を解析し、それによって個々人の先天的な適性と能力を分析。結果、一人一人にふさわしい仕事や役割を与える――というシステムです。
つまり、すべての人間が、自分の得手不得手を知ることが出来るのです。
あとはその”得意”を活かすような教育を受ければ、将来は自分にふさわしい職につき、能力を遺憾なく発揮することが出来ます。あくまで理論上の話ではありますが。
自分の才能を把握することが出来るため、能力のなさに苦しむことはなくなりますし、道に迷うこともなく、その職に就くにふさわしいものたちが、効率的な社会運営を実現させていくことができます。
ただ、『機動戦士ガンダムSEED DESTINY』の世界には予め遺伝子を操作され、身体能力や頭脳が他よりも優れた人種――「コーディネイター」が存在しています。より才能があり高い能力を持つ人間がその仕事につけるのだとしたら、世の中の仕事はすべて「コーディネイター」優先になってしまいます。
そんな欠点のあるシステムですが、現実世界に当てはめたらどうでしょうか。
■シビュラシステム
シビュラシステムとは、TVアニメ『PSYCHO-PASS サイコパス』に登場する社会制度のことです。すべての人間の精神の健康状態、個々人の能力を計測し、一人一人に適正のある仕事をさせるシステムです。犯罪を犯す可能性がある者をはじき出すことも出来ます。
しかしシステムの正体は”人間の脳の集合体”で、故に理解しきれない”例外となる人間”が存在し、その計測が完全ではない――という欠点があります。とはいえ、職業適性を測るという点ではデスティニープランと同じです。
■デスティニープラン/シビュラシステム その利点と欠点
利点は言うまでもなく、自分の得意な分野がわかることです。就くべき仕事や方向性がわかれば、それに備えて何をどう学べばいいのかもわかります。一見素晴らしいシステムのようですが、もちろん欠点だって存在します。
まず第一に、適正のある仕事がやりたい仕事だとは限らない
「俺は漫画家になるんだ」「私はアイドルになるの」
という夢を掲げても、適正を判断される社会では、難しいと判断された者がその仕事に就くのは困難になるでしょう。努力をすればなれるかもしれません。その世界で成功するだけの実力がつくことだってあるかもしれません。けれど、雇う側だってそんなバクチを打つより、適正の高いを人物を取るに決まっているのです。
逆に、興味のない仕事をさせられることだってあるでしょう。
そして第二に、本当にそのシステムは万能なのか
『PSYCHO-PASS サイコパス』のシビュラシステムがそうであったように、システムには何か不備があるかもしれません。そして、その穴を突き、犯罪や不正行為に手を染めている者がいるかもしれない。まあ、不正行為は現実世界においても排除しきれない問題ですが、いずれにしても万能ではないということです。
あと、検索結果にも「ハローワーク」というのが出てきますが、確かにハロワは廃業ですね。
■映画『ガタカ』による遺伝子差別
『ガタカ』というSF映画にも、遺伝子を検査して適正を測る社会システムが存在します。
身分証明すらも血や髪の毛から遺伝子を計測することで行われ、仕事の面接だって書類は形だけ、遺伝子を見てチェックする世界です。
『ガタカ』では、生まれてくる段階で遺伝子をいじり、病気の予防などを施すことも可能です。それには優秀な遺伝子が必要になりますし、お金だってかかることでしょう。優れた人物を生み出すことが可能――というだけで、誰もが絶対に超人になれるというわけではありません。
なので、優れた遺伝子を持つことのできなかった人物は、それだけでバカにされ、あらゆる分野で負け続け、面接にも落とされまくるのです。
『ガタカ』という映画のあらすじは、そういった遺伝子差別を受けた人物達が、実は欠点だらけの社会に抗い夢を実現させていく――というものです。
しかし、いくら病気にかからず能力も優れているからと言って、事故や事件に巻き込まれないとは限りません。『ガタカ』には、とても優れた身体能力を持っていたのに、怪我で車椅子生活になってしまい、身を隠した人物も登場します。
主人公は劣勢遺伝子を持ちながら、そういった優れた遺伝子を持ちつつもワケあって世間から姿を隠した人物から、血液や尿といった遺伝子のサンプルを買い取り、身分を偽り、仕事につきました。能力の差に関しては、努力で補っています。
そういう風に、劣った遺伝子を持っていても、努力でカバーできるかもしれない。のに、ただ遺伝子が劣っているというだけで落ちこぼれのレッテルを貼られてしまう危険性があるのです。
と言った具合に、職業適性を測る社会システムには欠点も多く存在している――ようなのです。が! それでも、自分の能力を予め知ることが出来るというのは魅力的ではないでしょうか。無職も減りそうです。
逆に言えば、向かない仕事について苦しむことはなくなるわけです。
実現可能なのかどうかは置いておいて、あなたはこういったシステムのことをどう考えますか? 正しいと思う? 賛成? それとも間違っている、正しくないと思う?
こちらも事前に投票をしてみました。
自分の才能や仕事を決めてくれるシステムがあったら#ガンタムSEED#サイコパス
— 星崎梓@新作準備中ですわ (@hosiazuazu) January 22, 2017
システム自体はいいと思っている方が多いようですね。問題は、このシステムが実現されたら、本当に強制されないですむのか? という部分です。どうなのでしょう。
アニメ『 機動戦士ガンダムSEED 』の人気を生み出した2つのポイントとは?
(あにぶ編集部/星崎梓)
©創通・サンライズ
情報提供元:あにぶは、アニメのおたくな情報やアニメのニュースを初め、アニメのコラムなどを配信しているアニメコラムサイトです。
■関連記事
『 機動戦士ガンダム0080 ポケットの中の戦争 』が他のガンダムシリーズに比べて異色なワケ
『機動戦士ガンダム THE ORIGIN』安彦良和が描く、もうひとつの1stガンダム
『機動戦士ガンダム 第08MS小隊』ガンダム版「ロミオとジュリエット」
スポンサードリンク