サッポロ一番より相撲部屋監修カップめん「ちゃんこラーメン」発売

2017年1月17日 12:03

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「サッポロ一番 田子ノ浦部屋監修 醤油ちゃんこラーメン」。右上に映っているのが大関稀勢の里関である。(写真:サンヨー食品公式ホームページより)

「サッポロ一番 田子ノ浦部屋監修 醤油ちゃんこラーメン」。右上に映っているのが大関稀勢の里関である。(写真:サンヨー食品公式ホームページより)[写真拡大]

 インスタント袋ラーメンの「サッポロ一番」で知られるサンヨー食品は、「サッポロ一番 田子ノ浦部屋監修 醤油ちゃんこラーメン」と、「サッポロ一番 田子ノ浦部屋監修 塩ちゃんこラーメン」を発売した。価格はいずれも税別180円。田子ノ浦部屋所属の大関、稀勢の里関の顔写真が目印となっている。

 ところで、「力士」といえば「ちゃんこ」というのは有名だが、「ちゃんこ」というのがどういう料理のことを指すか、ご存知であろうか?

 ……失礼、意地の悪い質問であった。正解は「別に特にどのような料理のことも指さない」である。相撲界の用語で、「ちゃんこ」とは「食事」のことなのだ。諸々の事情から鍋料理が好まれているため(明治頃からの伝統らしい。江戸期のことは歴史の謎である)、ちゃんこ鍋、という言葉が有名だが、どういう鍋ならちゃんこ鍋になる、というのも決まりがない。実際には相撲部屋ではいろんな鍋を作る(同じ鍋ばかり食べていれば皆飽きるので当然である)し、そのすべてがちゃんこ鍋である。

 市井の「ちゃんこ料理屋」で出すメニューは、その店を経営している力士がかつて所属していた部屋でよく作られていたメニューなどを取り入れているケースが多いといわれる。

 さて、田子ノ浦部屋のちゃんこラーメンであるが、この商品が発売されたのは、日本相撲協会の発表によれば1月16日である。そこで筆者は当日さっそく現物を求めて町へと繰り出したのだが、遺憾ながら、いくら探してもどこにも売っていなかった。よく分からないが、あまり多くは生産されていないのかもしれない。

 醤油ちゃんこラーメンは、チキンとかつお節で味のベースを作り、そこにガーリックやジンジャーをきかせているらしい。塩ちゃんこラーメンは、チキンエキスをベースにやはりガーリックとジンジャーを配合、そこに煮込み野菜の風味を合わせることで鍋料理のような味わいに寄せているとのことだ。麺はいずれも中太ちぢれ麺である。

 ところで、この商品の広報役に起用されているのは田子ノ浦部屋の大関稀勢の里関である。稀勢の里関は昨年の「歴史上初の、優勝回数ゼロでの年間最多勝受賞」という驚天動地の記録に引き続き、今場所(平成29年初場所)も現在(9日目取組終了時点)幕内優勝争いの単独トップと、大いなる活躍を見せている。力士にとって重要なものの双璧は「稽古」と「ちゃんこ」であると言われる。ぜひ、このまま田子ノ浦部屋のちゃんこパワーで爆進を続けて欲しいものである。

 なお、通常のサッポロ一番は袋めんであるが、こちらの商品はカップめんとなっている。コンビニ等でお探しの際は、お間違えのないように願いたい。(記事:藤沢文太・記事一覧を見る

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