三井智映子と学ぶ「資産運用のABC」~あなたは“お金のデザイン”ができていますか?~(3):マイナス金利と為替について

2016年12月19日 12:24

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記事提供元:フィスコ


*12:24JST 三井智映子と学ぶ「資産運用のABC」~あなたは“お金のデザイン”ができていますか?~(3):マイナス金利と為替について


こんにちは、フィスコリサーチレポーターの三井智映子です。
皆さんと一緒に投資や運用について、基本的なことを学んでいこうという連載「資産運用のABC」。第3回目の今回は、前2回とはちょっと趣向を変えて、経済ニュースなどでよく出てくる「マイナス金利」と「為替」の基本についてお話ししたいと思います。

■マイナス金利って、なに?

マイナス金利とは、その名の通り金利がマイナスになってしまうことです。
今まではお金を預けることで「預けてくれてありがとう!」とレンタル料(利子)をもらうことができました。しかしマイナス金利になると、「預かってあげるから保管料ちょうだい」と逆に支払いをしなければならなくなるのです。
現在日本ではマイナス金利政策がとられていますが、それは、金融機関が日本の中央銀行である日本銀行にお金を預ける場合にマイナス金利を適用しますよ、ということで、皆さんの預金で保管料が取られるようになるわけではありませんので、誤解のないようにしてくださいね。

■マイナス金利でなにが起こるのか?

では、なぜマイナス金利になったのか、その背景を簡単にご説明しますね。
日本では2013年から大規模な金融緩和政策がとられてきました。ニュースなどで御存知の方も多いですよね。金融緩和の目的は、お金を市場に投入することで、企業が資金を借りやすくなって、設備投資や賃上げに資金が回って経済が活性化することでした。
しかし企業が目論見通りたくさんお金を借りてくれたわけではなく、逆に金融機関は「カネ余り状態」になって、余っていた大量の資金を日銀の当座預金に預けたのです。当時日銀はその預金に0.1%の金利を支払っていました。
この金利をマイナスにすることで、日銀に預けられた大量の資金を市場に出回らせて、経済を活性化させる、というのが、マイナス金利政策の基本的な考え方です。
ただ、もちろんそれには副作用もあります。
まず、当然のように私たちの預金金利は下がります。今や定期預金でも金利は0.02%程度で、ほとんどゼロといってもいいレベルに下がっていますよね。
そして、マイナス金利下では銀行も利益が減少してしまうことになるので、各種手数料の値上げなどの施策をとらざるを得なくなったりします。これも、私たち一般ピープルにマイナスの影響だといえます。
そのため、この連載の第1回でもお話ししたように、自分の資産を預金として貯えているだけでは、結果として目減りしてしまうという状況になっているわけです。
そこで、預金以外での資産運用が必要になってくる、という話なのですが、今回はその話を続ける前に、もうひとつ、為替について基本的なことを説明していくことにします。

■為替の超基本的なお話

皆さん、円高とか円安という言葉は聞いたことがあると思います。外貨に対して円が高いか安いかを言う言葉ですが、多くの場合は「ドル」に対して円が高いか安いかを表しています。
1ドル=100円の時は1ドルと100円が同じ価値として交換できます。これが為替レートです。
では1ドル=100円と、1ドル=110円はどちらが円高でしょうか。
為替レートが1ドル=100円の時は100円で1ドルが買えますが、1ドル=110円だと10円余計に出さないと1ドルが買えないということですよね。ということは、1ドル=100円の時の方がドルが安い、つまり円の価値が高い、ということになります。
なので、1ドル=100円の時の方が1ドル=110円より円高です。

■輸出入に大きく関わる為替レート

ニュースを見ると、必ずと言っていいほど、その日の為替レートが紹介されますよね。新聞にも毎日情報が掲載されます。為替レートは、それだけ日本の経済にとって重要なものというわけです。
為替レートは輸出入に大きく関わります。円高のときは、少ない円で海外から輸入できるわけですから、海外からの仕入れコストが低下します。スーパーで輸入品も安くなりますが、原材料も安くなるため、小売業や外食産業などが恩恵を受けるわけです。
逆に円安の時は海外から見ると日本のものが安い状態です。そのため円安だと、海外の人が「日本の電化製品や自動車が安い!買いたい!」といった状況になり、輸出企業の収益が上がります。
日本の大企業には輸出産業で成り立っているところが多いので、円安になると企業業績が上がるという期待から日本市場の平均株価は上がる傾向にあります。それに加えて、取引の約7割を占めると言われている海外投資家にとっても、円安になると日本の株価に割安感が出て買われるため、日本の株価は上がる傾向にあるのです。

■お勉強なしで気軽に利用できる投資商品もある

ニュースなどでよく耳にするマイナス金利と為替レートについて、ちょっとだけお話ししましたが、たったこの2つのことだけでも、他人事ではなく、身近なお金の動きに深く関わっていることが分かっていただけたかと思います。
ただ、逆に言えば投資や運用ということを考えたとき、学ぶべきことがまだまだたくさんあるということも感じていただけたのではないでしょうか。
この連載ではそういう方たちのために、これからもできるだけ分かりやすく資産運用の基本についてお伝えしていきたいと思います。

また最近では、資産運用はしたいけど、投資の勉強はしたくない!っていう人にぴったりの商品、例えばお金のデザイン社の「THEO」のように、高度な国際分散投資を自動で、しかも超低コストでしてくれるようなものも出てきていますので、こちらもしっかりと紹介していこうと思っています。

三井智映子と学ぶ「資産運用のABC」は、資産運用の基礎を三井智映子の見解でコメントしています。

フィスコリサーチレポーター三井智映子《FA》

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