映画『エリザのために』、カンヌ監督賞受賞のルーマニア映画

2016年11月8日 21:33

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記事提供元:ファッションプレス

 映画『エリザのために』が、2017年1月28日(土)より、新宿シネマカリテ、ヒューマントラストシネマ有楽町ほか全国で順次公開される。

 本作で監督・脚本・製作を務めたのは、ルーマニア出身の映画監督クリスティアン・ムンジウ。2007年の第60回カンヌ映画祭では、チャウシェスク政権下のルーマニアを舞台に、違法な中絶をのぞむ女子学生とそれを手助けしようとするルームメイトの辛く長い一日を描いた衝撃作『4ヶ月、3週と2日』で最高賞パルムドールを受賞し、世界的にその名を知らしめた鬼才だ。

 本作で主役となるのは、高校卒業とイギリス留学を間近に控えながら暴漢に襲われ精神的に大きな傷を抱えてしまった少女エリザと、そのエリザの将来のために彼女の進学を成功させようと裏で奔走する父親のロメオ。父親の思惑を知り反発するエリザ、奔走の末検察による捜査が迫ってしまうロメロ。映画製作に携わる前に教師・ジャーナリストとして働いた経験を持つムンジウは、そんな二人の複雑な心理と関係性を繊細に描き出した。

 なお本作は、2016年に開催された第69回カンヌ国際映画祭 コンペティション部門にて見事監督賞を受賞。2013年の第65回カンヌ映画祭 女優賞&脚本賞のW受賞の『汚れなき祈り』と合わせて、ムンジウはカンヌ映画祭3度目の受賞を決めた。

【ストーリー】
50歳になる医師ロメオには、イギリス留学を控える娘エリザがいる。ロメオには愛人がおり、家庭は決してうまくいっているとは言えない。ある朝、娘が登校途中に暴漢に襲われてしまう。大事には至らなかったが、娘の動揺は大きく、留学を決める最終試験に影響を及ぼしそうだ。ロメオは娘の留学をかなえるべく、警察署長、副市長、試験監督とツテをたより、ある条件と交換に試験に温情を与えてもらおうと奔走する。しかし当の娘には反発され、ロメオには検事官の捜査が迫るーー。

【作品情報】
映画『エリザのために』
公開日:2017年1月28日(土)
監督・脚本・製作:クリスティアン・ムンジウ『4ヶ月、3週と2日』、『汚れなき祈り』
出演:アドリアン・ティティエニ、マリア・ドラグシ
原題:BACCALAUREAT
英題:GRADUATION
2016/ルーマニア・フランス・ベルギー/カラー/ルーマニア語/128分
© Mobra Films - Why Not Productions - Les Films du Fleuve – France 3 Cinéma 2016

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