火星への有人探査で宇宙飛行士が放射線被曝により認知機能に障害を起こす可能性

2016年10月14日 16:42

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記事提供元:スラド

あるAnonymous Coward 曰く、 有人火星探査に関しては過熱気味の競争が行われているが、「火星の有人探査はガンだけでなく脳へのダメージも想定される」という気になる研究が発表された(sorae.jpNBCnatureSlashdot)。

 カリフォルニア大学が行った研究では、げっ歯類の動物を荷電粒子(電荷を帯びた粒子)に晒すという実験が行われた。その結果、実験動物からは脳へのダメージ、神経系の炎症、記憶障害など、さまざまな症状が見られたとしている。

 研究チームのカリフォルニア大学のCharles Limoli教授は、「荷電粒子が飛び交う環境にさらされることで中枢神経系に混乱が起き、活動性の低下や記憶障害、不安、憂うつ、判断力の低下が引き起こされる可能性がある」としており、高度な判断力が求められる火星や月面探査のような長期間の宇宙開拓では大きな問題となるとみられている。

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