オランピア ル タン 2017年春夏コレクション - サイケな空間で主張する自由主義

2016年10月7日 11:02

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記事提供元:ファッションプレス

 オランピア ル タン(Olympia Le-Tan)の2017年春夏ウィメンズコレクションが、パリ・ファッション・ウィーク7日目の2016年10月3日(月)に発表された。

 テーマは「Turn on,turn in,drop out」。このワードでヒットするのは心理学者のティモシー・フランシス・リアリーの言葉である。この関連は定かではないが、彼が考える個人の自由や意識を重んじた姿勢は、今シーズンの自由主義のスピリットに通じるところがある。サイケデリックでどこか60's、それでいてポップ。色使いや洋服のコンビネーションなどは、トウキョウ・カワイイにシンクロしている部分もあるように感じられた。

 パリ市内のクラブハウスで行われたショーには、とにかく柄が多数登場した。真っ赤なリップスティックを塗った口元、たばこのようなものが噴き出るレインボーの煙、それからマッシュルームのモチーフ、宇宙のような星と彗星が混じり合う空間。それらの妖しくってキュートなモチーフが隙間を埋め合うように服地を飾っている。

 コーディネートは、スーパーミニ丈パンツ・スイムウェアのような刺激的なウェアが現れたと思えば、ラップスカートやフレアドレスなどクラシックなものが共存している。アイキャッチで少しコミカルな色柄に囚われがちであるが、ロールアップデニム、スウェットパーカー、デニムシャツ、スタジャンなど、とても日常的なウェアが展開されている。

 タックインまたはウエストマークして、腰のラインを強調させるのが今季のムードであるが、そんな女性らしいアプローチに対して小物遊びは相変わらずユーモラス。アイコンのブック型クラッチには、洋服と同じサイケなデザインをあしらった。スウェットパーカーのフード部分だけをネックレスにしたり、袖部分だけをアームカバーにしたものもある。バッグの2個持ち、クロスボディも旬なようで、パステル&ラメ加工の「Olympia」ロゴが象徴的でとてもキュートだ。

※本記事はファッションプレスニュースから配信されたものです。ファッションプレスでは、ブランド、デザイナー情報、歴史などファッション業界の情報をお届けしています。

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