川内原発の一時停止を、強く要請―鹿児島県・三反園知事

2016年9月8日 10:30

印刷

記事提供元:エコノミックニュース

鹿児島県の三反園訓知事は7日、九州電力の瓜生道明社長を訪ね、川内原発の一時停止と原発周辺の避難道路などの確保支援策を再要請した。避難道路などの確保支援策についてはさらなる検討を行った上で報告するよう、要請した。

 九州電力の瓜生社長は「県民の不安軽減につながる取り組みについて、引き続き検討していく」と回答。ただ一時停止については受け入れる可能性は低い。1号機は10月に、2号機も12月に定期点検のため停止することが決まっており、その際、知事要請の部分を40人規模の総点検チームを設置して、特別点検すると先の要請に対し回答していた。

 この日、三反園知事は「原発を速やかに停止したうえで再点検・再検証をしないのは極めて遺憾」としたうえで、先に行った要請のうち、「特別点検の実施や避難道路・車両の支援、情報発信の確約などの回答はいただいた」と一定評した。

 ただ「川内原発周辺の現地調査を行った際、中山間地では大雨や地震などによる自然災害発生時に避難できるのか、避難車両のUターン場所がない中でマイクロバスが来られるのかといった不安の声。県道や林道などの避難道路へのアクセス道路を少しでも広くするため側溝に蓋をして欲しいといった要望。高齢者など要支援者の避難のための避難車両が不足しているといった声が多数寄せられた」と紹介。

 そのうえで、九州電力には「これらの声をさらに真摯に受け止めていただきたい」と伝えた。そして「川内原発を直ちに停止、再点検・再検証するよう再度強く要請する」とした。(編集担当:森高龍二)

■関連記事
定期検査時に知事要請特別点検を実施 九州電力
「川内原発1.2号機に異常なし」熊本震度5弱
三反園知事が九電に川内原発停止と点検を要請
伊方原発3号機を12日に再稼働 四国電力発表
【電力大手の2016年4~6月期決算】業績を悪化させたのは4月の電力小売の完全自由化よりも、燃料費調整制度だった

※この記事はエコノミックニュースから提供を受けて配信しています。

関連キーワード

関連記事