印国家環境裁判所、条件付きでデリー市でのディーゼル車走行を解禁

2016年8月30日 22:07

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記事提供元:Auto World News

インド・デリー市

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 インドの国家環境裁判所が2Lを超えるエンジンを搭載したディーゼル車を対象に、デリー市内での走行を解禁したと海外メディアにより報じられた。インドと言えば、中国に次ぎ大気汚染が深刻な国のひとつであり、首都ニューデリーでは古いタイプのディーゼル車を締め出す方針を先日出したばかりだった。


 ディーゼル車の走行禁止はインド国内の自動車メーカーや輸入業者にとって痛手となった。影響はデリー市郊外にもおよび、計750億ルピー(1125億円)の損失を計上したという。さらにインド国内だけにとどまらなかった。メルセデスベンツやトヨタといった世界を代表する自動車メーカーも経済的に大打撃を受ける羽目となり、トヨタでは8500台の販売が撤回され、約255億円の損害を被った。

 一方でインド国内企業であるマンドラ&マヒンドラだけは2Lエンジンを1.99Lに縮小し、人気のSUB車に搭載したり、ディーゼル車にガソリンエンジンを追加するといった方法により、売上げへの打撃を回避したようだ。

 今回のディーゼル車の解禁に伴い見直されたのが購入時に付随する税金だ。メルセデスベンツはディーゼル車購入時に納める店頭価格の1%に相当する税金額に反発するとともに、それが結果として大気汚染の一因につながり得るという見解を表明。近い将来、増税が決行される予定となっている。

※この記事はAuto World Newsから提供を受けて配信しています。

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