G20会議で通貨の競争的切り下げ回避を再確認か

2016年4月14日 14:21

印刷

記事提供元:フィスコ


*14:21JST G20会議で通貨の競争的切り下げ回避を再確認か
 報道によると、国際通貨基金(IMF)の古沢副専務理事はロイターとのインタビューに応じて「年初来の円高はファンダメンタルズとほぼ整合的」との見方を示した。古沢氏は「日銀による追加緩和はデフレ脱却が目的で、通貨の競争的切り下げ回避の合意に縛られない」と指摘したが、実施期間やマイナス幅には限界があることを示唆した。

 また、古沢氏は為替介入を行う条件として「急激で無秩序な動きには必要な措置を取るとの各国のコンセンサスがある。」と述べている。市場関係者の間からは、「1ドル=100円程度まで円高が進行しても、それが急激なものでなければ日本政府・日銀による円売り介入が実施されるとは言い切れない」との声が聞かれている。

 今日14日から15日まで開かれる20カ国・地域(G20)財務相・中央銀行総裁会議では、為替についても議論されるとみられている。ただし、2月末に上海で開かれたG20会議で合意された「通貨の競争的切り下げ回避」を各国が再確認する程度にとどまり、為替について特別なメッセージが発せられる可能性は低いと予想される。《MK》

関連記事