同一労働同一賃金「総理と同じ方向」―榊原定征・経団連会長

2016年2月26日 12:21

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記事提供元:エコノミックニュース

 日本経済団体連合会の榊原定征会長は同一労働同一賃金について「正規、非正規などの雇用形態の違いで賃金に不合理な格差が生じているのであれば解消していくことを目指すべき」との考えを示した。安倍晋三総理の最近の発言に呼応する。

 榊原会長は「不合理な格差是正は経済の好循環を回していくためにも必要』との認識をしめし「今年の経労委報告の中でも、非正規労働者の時給の引き上げ、正規化を呼びかけ、各社において取り組みが進められている」とした。

 また「同一労働同一賃金は日本の雇用慣行に合った制度とすることが肝要」としたうえで「多くの日本企業はその人の仕事の内容や責任の程度のみならず、期待、役割、転勤を含む将来的な人材活用など様々な要素を勘案して賃金を決めている」と日本の雇用慣行も踏まえた対応が必要とも語り、こうした雇用慣行が「日本企業の競争力の源泉の一つ」にもなってきたとした。

 榊原会長は「同一の職務内容であれば同一の賃金を支払うという単純なものとするのではなく、雇用慣行を踏まえた議論が必要で、安倍総理も日本の雇用慣行を尊重しながら制度設計していくと発言されている。経済界としては基本的な考え方について理解を得られており、同じ方向を見ていると考えている」と語った。同一労働同一賃金の法定化やその中身は未知数で、政府・与党・雇用者側の今後の取り組みが注視される。(編集担当:森高龍二)

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