NYの視点:FOMCで利上げへのヒントを期待

2015年7月28日 07:11

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記事提供元:フィスコ


*07:11JST NYの視点:FOMCで利上げへのヒントを期待

28-29日に予定されている連邦公開市場委員会(FOMC)では、現行のゼロ金利政策を維持すると見られている。しかし、市場は利上げに近づいたことが示唆されることを期待している。イエレンFRB議長は上下院の半年に1度の議会証言において年内に利上げを開始することを予想していると強調した。

フィッシャー米FRB副議長をはじめとしたFOMCメンバーの発言からは7月会合での利上げは「早すぎる」との意見が目立った。経済は第1四半期にマイナス成長を記録したあとは緩やかな成長を継続していること、雇用も堅調に推移しているものの、インフレは連邦準備制度理事会(FRB)の中期目標である2%を下回ったままで、FOMCは利上げを開始する前にもう一段の確信が必要となるようだ。

ブラード・セントルイス連銀総裁は7月に利上げを開始することは「若干早い」とし、9月の利上げ確率は「50%以上」と言及。民間エコノミストは9月の利上げを予想している。一方、市場参加者は12月まで利上げはないと見ている。金融先物市場は9月の利上げを17%織り込んだ。先週末の19%から低下。12月は54%織り込んでいる。

どの程度ヒントを与えるかが、FOMCの課題となる。FOMCは、2006年以降9年ぶりとなる利上げで市場を混乱させることを望んでいない。2004年5月の会合の声明で、FRBは「FRBは利上げまで辛抱強くなる」との文言を削除し、かわりに各会合での0.25%の自動的な利上げを意味する「FRBはメジャード(慎重な)ペースで行動することが可能」との文言に変更、次の会合で利上げに踏み切った経緯がある。今回の利上げサイクルは当時のそれとは若干異なるものの、7月会合での声明には注目が集まる。イエレンFRB議長は過去のような自動的な利上げではなく、利上げペースを各会合で決定していく方針を表明している。《NO》

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