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NYの視点:ギリシャの資金ひっ迫が明らかに
*07:05JST NYの視点:ギリシャの資金ひっ迫が明らかに
大規模な返済を5月に控えて、もし、欧州の債権団と改革案で合意できなければギリシャは欧州の支援資金を得られず、債務不履行(デフォルト)、またはユーロ離脱の危機に直面する。24日のユーロ圏財務相会合での合意に向けて、張りつめた協議が進められると見られるが、ドイツのショイブレ財務相はじめ多くの関係者は「今週中に問題が解決すると誰も期待していない」と悲観的。欧州中央銀行(ECB)のコンスタンシオ副総裁は「ギリシャのユーロ離脱は起こるべきではない」「ギリシャのユーロ離脱はないと確信」としながらも、ギリシャの資本統制の可能性に関して、「ギリシャが要請した場合に限り導入される」と述べた。さらに、「もし、デフォルトが起こった場合、条約によると、諸国がユーロ圏を離脱することが承認される」と指摘、意味深な発言と見られている。
ギリシャ政府は、地方政府に対し資金を中央銀行に移管するよう命令を出した。これはギリシャの資金がひっ迫している証拠となると同時に、ギリシャが資本統制の実施に向けて準備しているとの憶測を強めた。英RBS銀行のストラティジストは顧客向けレポートの中で、今後3週間の支払いが非常に重要になると指摘している。ただ、IMFへのひとつの支払いを逃したとしても即、ユーロ離脱にはつながらない模様。2ヶ月の猶予期間が与えられているため。ユーロ離脱に関して、ギリシャの第1党となったシリザ(急進左派連合)政権は権能を有せず、国民投票または総選挙が実施されることになるという。
ギリシャ債券は7日続落。10年債利回りは欧州債務危機の最中である2012年以来で最高水準で推移した。
■ギリシャの期近支払期日
4月末:17億ユーロ、賃金、年金の支払い
5月1日:2.02億ユーロ、IMFへ返済
5月8日:14億、Tビル
5月12日:7.7億ユーロ、IMFへ返済
5月15日:14億ユーロ、Tビル《KO》
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