グリコ、明星電気、大幸薬品など/本日の注目個別銘柄

2015年2月17日 16:24

印刷

記事提供元:フィスコ


メガバンク堅調スターとも伸び悩む。ここにきて、海外投資家の資金流入が主導する形で銀行株の強い動きが目立っているが、本日も前場は全体相場が伸び悩む中で逆行高の展開に。株価の出遅れ感が強い状況下で、金利の上昇を買い材料視する流れとの見方。本日は20年債入札が行われるが、入札後の一段の金利上昇を思惑視する動きなども強いようだ。ただ、入札は順調で金利は低下、利食いのきっかけに。

<5938> LIXILグループ 2679 -34売り先行。1200億円のCB発行を発表している。自社株買いを組み合わせるリキャップCBとなるが、自社株買い資金は200億円であり、1000億円は有利子負債の返済原資にあてるもよう。発行済み株式総数に対する潜在株式の比率は9.98%、潜在的な希薄化リスクをマイナス視する動きが先行へ。自社株買いは立会外取引で実施、今後の需給妙味が乏しいことなども弱材料視。クレディ・スイス(CS)では、同社は希薄化を伴う資金調達を否定していたため、過去の説明と整合性がないとしてネガティブに捉えているようだ。

<2461> ファンコミ 1190 -197売り優勢。前日に発表した1月の月次動向が売り材料視されている。連結売上高は前年同月比17.9%増にとどまり、前月の同25.3%増から増収率は鈍化している。前12月期は年間を通して20%以上の売上成長が続いていた。パソコン向け、モバイル向けともに前月比では増収率が鈍化する格好に。月次動向への反応は引き続き強い状況である。

<2206> グリコ 4820 +240しっかり。JPモルガン(JPM)では投資判断を新規に「オーバーウェイト」、目標株価を5700円としている。日本一のチョコレート菓子ブランド「ポッキー」は世界ブランドへ資産価値を増大させる変化点にあり、5年後に資産価値の倍増が見込める中小型銘柄として推奨としているもよう。ポッキーとともに、インバウンド需要で2ケタ増収が続くプレミアム粉ミルクの「アイクレオ」も注目ブランドと評価しているようだ。

<6440> JUKI 414 +27人気化。前日に決算説明会を開催しており、評価の高まりへとつながっているようだ。前期営業利益は59.5%増益の82.2億円、今期は95億円で同15.6%増益の見通しとしているが、保守的との見方にもつながる格好に。今期も前期同様に工業用ミシンの売上拡大を前提としていることから、会社計画以上に収益水準は高まるとみられているもよう。

<9792> ニチイ学館 1127 -80下げ目立つ。いちよしではレーティングを「2」から「3」に格下げしている。フェアバリューも800円から750円に引き下げている。業績面からは株価に割高感が否めず、英会話教室「COCO 塾」については、撤退や教室削減など抜本的な建て直し策等がなければ、企業価値の本格的な向上には繋がらないと指摘。今期営業利益は前期比減益の62億円を予想、会社計画の77億円を大きく下回ると見ているようだ。

<6709> 明星電気 143 +7続伸。トルコから天気予報などに利用する小型の気象計測器を1万台受注したと発表している。1年分の機器を7月から出荷するもよう。受注額は明らかにされていないようだが、短期的な業績寄与を期待する動きのほか、今回の受注実績を受けての今後の新興国市場における受注拡大なども期待される状況に。

<6310> 井関農機 241 +14強い動き。先週末に決算説明会が開催されているが、ポジティブな内容であったとして、評価の高まる状況となってきているようだ。足元で米価下落に底打ち感があること、今年9 月から排ガス規制が導入されること、新年度における農機・農業施設関係予算は大規模なものになることなどを背景に、今年の国内農機市場はプラスに転じるとコメントしているもよう。中国市場も2015 年は前年比プラスに転じるとみられている。

<4574> 大幸薬品 1896 +118買い優勢。岩井コスモでは投資判断を新規に「A」、目標株価を2400円としている。好調な業績と中期成長力を評価としているようだ。「クレベリン」のブランドで展開する感染管理事業は第2の収益柱に育ってきている。消費者庁から広告表示についての処置命令を受けたが、むしろ粗悪な類似品が市場から締め出されることによって類似品が淘汰され、クレベリンの販売機会は拡大していくと指摘している。

<6771> 池上通信 181 +14急伸。特に目立った材料は観測されていないが、監視カメラ事業への期待感などが買い材料視されているもよう。先にキヤノン<7751>の監視カメラ大手企業買収が伝わっているが、本日はキヤノンが監視カメラ事業拡大などで16年以降7%成長を目指すと報じられている。監視カメラ市場の先行き期待が高まる方向になっているとみられる。また、明日からテロ対策の国際会議が開催されることなども思惑材料視へ。《FA》

関連記事