大陽日酸、北米で産業ガスをオンサイトで供給する契約締結

2015年1月21日 10:32

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 大陽日酸は20日、米国の100%子会社マチソン・トライ・ガスを通じて、サソールケミカルズ社の大型エタンクラッカープロジェクトに、産業ガスをオンサイトで供給する契約を締結したと発表した。

 サソールケミカルズ社は、南アフリカのヨハネスブルグに本社を持つサソール社の子会社であり、米国ルイジアナ州レイクチャールズで総投資額81億ドルとなる、2018年に商業生産開始のエタンクラッカーおよび誘導品製造のプロジェクトを計画している。マチソン・トライ・ガス社はこのプロジェクトに対し、酸素・窒素をオンサイト供給する。

 マチソン・トライ・ガス社は、新たに大型空気分離装置を建設し、サソールケミカルズ社へ酸素・窒素ガスをパイピングで供給するとともに、アルゴンを含めた液化ガスも生産し、周辺地域におけるその他のユーザーへも産業ガスを供給する計画である。

 大陽日酸およびマチソン・トライ・ガス社にとっては、本件が米国で初めての大型オンサイト供給案件となる。米国では今後もシェールガスを原料とする大型石化プラントの建設が期待されることから、マチソン・トライ・ガス社では、専門チームを設け、米国での酸素・窒素及び水素のオンサイトビジネス獲得を目指し取り組んでいる。

 大陽日酸は、同社が日本国内で培ってきたプラントエンジニアリングの技術力およびオンサイト供給の知見も活かし、今回の大型案件を皮切りに、海外でのオンサイトビジネス拡大に努めていくという。(記事:宮野 浩・記事一覧を見る

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