ディップ、アルプス、東芝など/本日の注目個別銘柄

2015年1月13日 16:28

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記事提供元:フィスコ


<8267> イオン 1143.5 -67.5売り優勢。先週末に発表した第3四半期決算がネガティブなインパクトにつながっている。累計営業利益は494億円で前年同期比48%の大幅減益、9-11月期でみると60億円で同72%減益と、上半期からさらに減益率が拡大する格好となっている。9-11月期の市場コンセンサスは175億円程度であり、大幅に下振れる状況へ。GMS事業の想定以上の不振が業績下振れの主因に。据え置かれた通期予想の大幅な下振れを織り込みに行く動きが先行、中期計画の下方修正なども今後想定される状況に。

<6502> 東芝 477.2 -11.4さえない。米サンディスクの急落に影響を受ける展開になっている。サンディスクは10-12月期の売上高見通しを18-18.5億ドルから17.3億ドルに引き下げ、粗利益率見通しも従来の47-49%から45%程度に引き下げているもよう。NAND型フラッシュメモリーの販売などが予想を下回ったことが背景のようだ。サンディスクは米国市場で10%強の大幅安に。

<6740> JDI 373 +19買い優勢。JPモルガン(JPM)では投資判断を「アンダーウェイト」から「ニュートラル」に格上げ、ショートカバーの流れにつながる状況となっているようだ。円安が強い追い風となっていること、中国の複数のスマホメーカーを得ていること、iPhone向けの歩留まり率が10月から大幅に改善していることなどを格上げの背景としている。また、ヘッジファンドのトゥーリヤAが6.62%の株式を保有とも先週末には伝わっている。

<4528> 小野薬品工業 11710 +900強い動き。米ブリストル・マイヤーズ(BMY)では、同社と共同で開発している「オプジーボ」の非小細胞肺ガン患者を対象とした試験結果について、試験の中断を独立モニタリング委員会が推奨したと発表。短期的な出尽くし感などを警戒する向きもあったが、これを受けて、昨日の米国市場ではBMYが買い先行となっており、同社株の刺激材料にもつながっているようだ。

<2379> ディップ 4545 +475上昇率2位。先週末に第3四半期決算を発表、累計営業利益は31.74億円で前年同期比2.8倍となり、通期営業利益予想は30億円から40億円、前期比2.3倍の水準にまで大幅上方修正している。6-8月期は前四半期比で減益であったが、9-11月期は同6割増と再度収益水準が急拡大の格好になっている。

<3392> デリカフーズ 1094 -144下落率トップ。公募増資の実施を先週末に発表、東証1部指定替え発表などをきっかけに、ここ1ヶ月あまりの株価上昇率が高かったこともあり、利食い売り圧力などが強まる状況にもなっている。公募株は105万株、オーバーアロットメントによる売出15.75万株を実施計画、トータルで発行済み株式数の19.3%に当たる水準。調達資金は新工場の設備投資資金などに充当する計画。

<6770> アルプス 2392 +91反発。クレディ・スイス(CS)が投資判断を「ニュートラル」から「アウトパフォーム」に格上げ、目標株価も1950円から3300円に引き上げている。今期営業利益は396億円から505億円に、来期は428億円から631億円にまで上方修正。今期の会社予想410億円、来期の市場予想550億円レベルを、それぞれ大きく上回ると予想している。

<6136> OSG 2016 +118大幅続伸で約1年ぶりの高値水準にまで上昇。先週末に発表した決算がポジティブな材料につながっている。前11月期営業利益実績は174.億円で前期比36%増益、従来予想の165億円を上振れた。今期は195億円で同12%増益の見通し、市場コンセンサスをやや上回る水準となっている。年間配当金も13.11期の30円から34円に引き上げ、今期は36円にさらなる増配も計画している。

<9504> 中国電力 1481 -71軟調。三菱UFJでは投資判断を「オーバーウェイト」から「ニュートラル」に格下げ、目標株価も1800円から1650円に引き下げている。電力業界の原発再稼働に向けた進捗は想定よりも遅れていると指摘、これを反映して、島根原発2号機の再稼働タイミング想定を従来の15年7月から16年7月に変更、つれて、来期経常利益は846億円から230億円にまで下方修正のようだ。

<1944> きんでん 1240 +47しっかり。メリルリンチ(ML)では投資判断を「売り」から「買い」に、一気に2段階格上げしている。目標株価は1060円から1500円にまで引き上げ。配電工事のボトムアウト、過去10年例のない一般電気工事の好調を受けて業績予想を上方修正、今期営業利益は241億円から275億円にまで増額修正、会社計画220億円を大きく上回ると予想。高浜原発の再稼働や増配など株主還元の可能性も期待材料としている。《FA》

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