NYの視点:米10年債利回り1%まで低下する可能性

2014年12月11日 07:01

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記事提供元:フィスコ


*07:04JST NYの視点:米10年債利回り1%まで低下する可能性

新債券王との異名を取る米ダブルライン・キャピタルのジェフリー・ガンドラック最高経営責任者(CEO)は米国債相場の見通しで、10年債の利回りが2.2%前後で依然支えられると見ている。しかし同時に、世界経済がそれほど良くないことが表面化しつつあり、潜在的にこの水準を下回る可能性にも言及。万が一、原油価格が40ドルに落ち込んだ場合、米10年債利回りが1%まで低下する可能性があると警告した。原油価格が40ドルに落ち込むということは「経済に問題が再燃した証拠になる」と説明した。

米10年債はドイツ連邦債の利回りが低水準で推移する限り上昇しないとの見方。市場では2015年の連邦公開市場委員会(FOMC)の利上げ観測が強まりつつある。ガンドラック氏は米連邦準備制度理事会(FRB)がファンダメンタルズからではなく、philosophical(理性的)な理由で利上げを望んでいるとし、「ゼロ金利政策から抜け出したいだけだ」とした。毎年、年初でのその年の米国国内総生産(GDP)見通しは3%成長だが、2005年以降達成していないことにも言及。また、欧州ではドラギECB総裁が口先介入を継続しているものの、行動が伴っていないことにも言及した。米国債相場のカタリストは欧州中央銀行(ECB)の量的緩和(QE)導入の有無にあるようだ。ただ、ドルに関しては引き続き強気。ドル・円は2015年に140円まで上昇すると見ている。《KO》

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