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NYの視点:米10月雇用統計で早期利上げ観測が強まるとドルは一段高に
*07:05JST NYの視点:米10月雇用統計で早期利上げ観測が強まるとドルは一段高に
先進各国の金融政策でかい離が拡大するとの観測からドル高が進行している。米労働省が発表する10月の雇用統計で雇用市場の拡大継続が確認されると、早期利上げ観測を受けたドル買いにさらに拍車がかかると予想される。市場エコノミストは米10月雇用統計で失業率が9月と同じく2008年以来6年ぶりの低水準5.9%にとどまり、非農業部門雇用者数も前月比23.5万人増と20万人超の雇用の順調な伸びが維持されると見ている。また、イエレンFRB議長が注視している平均時給も横ばいから前月比0.2%増に伸びが拡大すると予想している。
給与明細書作成代行会社のADPリサーチ・インスティテュートが発表した10月分の民間部門の雇用者数は前月比23万人増と、市場予想の22万人増を上回り6月以来で最大の伸びとなった。同指数は米労働省が発表する雇用統計の先行指標の中でも最も相関性が強いと見られている。また、製造業の雇用も強い。全米の製造業活動を示す民間米供給管理協会(ISM)が発表した10月のISM製造業景況指数の雇用項目も55.5と9月54.6から回復した。
米国経済の3分の2を消費が占めるため注目されていた米10月のISM非製造業景況指数は予想以上に悪化したものの、内訳で雇用項目は59.6と9年ぶりの高水準を記録。新規失業保険申請件数も減少基調にある。変動が少ない4週平均は14年ぶりの低水準となったほか、継続受給者も14年ぶりの低水準に達した。
●10月雇用統計先行指標
■ADP雇用統計
前月比+23.0万人(予想:+22.0万人、9月:+22.5万人←+21.3万人)
■米ISM製造業景況指数:
雇用項目:55.5(9月54.6)
■米ISM非製造業景況指数:
雇用項目:59.6(9月58.5)
■フィラデルフィア連銀景況指数
◎現況
雇用者数:12.1(9月21.2)
週平均就業時間:-1.3(4.4)
◎6ヶ月見通し
雇用者数:28.0(39.6)
週平均就業時間:16.2(8.9)
■リッチモンド連銀製造業景況指数
◎現況
雇用者数:14(9月17)
週平均就業時間:9(10)
◎6ヶ月見通し
雇用者数:18(17)
週平均就業時間:9(10)
■NY連銀製造業指数
◎現況
雇用者数:10.23(9月3.26)
週平均就業時間:-1.14(3.26)
◎6ヶ月先の見通し
雇用者数:12.5(14.13)
週平均就業時間:-2.27(5.43)
■消費者信頼感指数
◎現状
雇用
十分:16.5%(9月16.3%)
不十分:54.4%(54.3%)
困難:29.1%(29.4%)
◎6ヶ月見通し
・雇用
増加:16.8%(16.0%)
減少:13.9%(16.0%)
不変:69.3%(67.1%)
・所得
増加:17.7%(16.9%)
減少:11.6%(13.4%)
不変:70.7%(69.7%)
●市場エコノミスト米10月雇用統計予想
失業率:5.9%(9月5.9%)
非農業部門雇用者数:前月比+23.5万人(+24.8万人)
民間部門雇用者数変化:前月比+22.4万人(+23.6万人)
不完全雇用率:9月月11.8%
平均時給:前月比+0.2%(0.0%)《KO》
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