【村山貢司の気象&経済歳時記】今年冬の気象は

2014年10月3日 10:52

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記事提供元:日本インタビュ新聞社

■ポイントは「エルニーニョ」と、「偏西風の蛇行」、気温は北日本を中心に低く、東日本は平年並みかやや低い。西日本は平年よりやや高い

  この夏は異常気象の連続であった。5月末から6月初めにかけて記録的な高温になり、夏物がいっきに動き出したが、西日本で雨と低温の影響が出て全体としては夏物の動きは鈍くなってしまった。7月から8月初めにかけては北日本と東日本で3高温になり、これらの地方では夏の商戦は順調に推移した。

  しかし、西日本は7月もあまり高温にならず、8月以降は大雨と低温、日照不足が続いた。東日本と北日本でもお盆前から台風や大雨など、天候が不順になり、夏物は店先から姿を消してしまった。

  今年の冬はどうなるのか、ポイントは2つである。『エルニーニョ』が発生するのかどうかであるが、可能性は高い。ただし、日本に影響するのは1月以降であろう。もうひとつは、『偏西風の蛇行』である。こちらは冬の前半にはほぼ確実に起きると予想されている。最も可能性が高いのは、偏西風が日本付近で南北に蛇行し、北日本は強い寒気が南下しやすいこと。

  一方で、西日本は暖かい空気が北上しやすいパターンである。中間の東日本は時々寒気の影響を受けることになる。気温は、北日本を中心に低く、東日本は平年並みかやや低い。西日本は平年よりやや高いであろう。早めに寒さが訪れるために、冬物の出足は早く、年を越える頃までは冬の商戦は順調に推移する見込みである。(気象予報士・山岳ツアーガイド・経済評論家)(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)

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