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起業家や若者が集まるシェアハウス ビジネスの拠点となる?
複数の人とキッチンやリビングなどを共有しながら住むシェアハウスの人気が高まっている。ビジネスをコンセプトにしたシェアハウスでは、セミナーや勉強会が共有スペースで実施され、起業に関するアドバイスなどを専門家から受けることもできる。[写真拡大]
シェアハウスをビジネスに活用する流れが定着しそうだ。キッチンや風呂、トイレ、リビングなどを共用して、複数の人と共同生活を送るスタイルのシェアハウスは、もともとは節約を目的として利用する人が大半だったが、現在は他者との交流のために居住するケースが増えている。
一人暮らしでは入居することが難しいフィットネスクラブ付きの物件や、防音室を完備したものなどでも、たとえば同じ趣味を持つ人同士がスペースを共有しながら暮らすことで、家賃を抑えることができ、コミュニケーションを通じて互いに刺激を与え合うことも期待できる。シェアハウス事業を手掛ける企業も、コンセプトを明確に打ち出した物件を多く提案している。農園や畑付きの物件や、起業家や会社員の人脈つくりを目的にしたもの、ゴルフ関連のサービスを受けられるもの、鉄道模型の運転を楽しめる「趣味」をメインとしたものなど、特色も様々だ。
東京都にあるシェアハウス「X-garden」には起業を考える人を中心に学生や社会人などの入居希望者が絶えない。40人が収容できる大きなセミナールームでは、定期的にイベントが開催されている。セミナーの内容は、起業をテーマとするものの他、プレゼン術や就職活動などビジネスに役立つものから、メイクや健康管理、婚活についてなど幅広い。入居者自身も主催者となることができるため、勉強会やネットワークづくりには魅力的な環境だ。また、起業に関する相談窓口も設置し、会計や税務に関する知識や創業に必要となる手続きなど、専門家のアドバイスを受けることができる。入居者の中には外国人もおり、日常会話の中で外国語を学ぶことも可能だ。
生活を楽しみながら自己啓発ができる場として、シェアハウスは今後もその役割を広げていくだろう。シェアハウスの数は全国で増加傾向にあるが、しかし一方でトラブルにも注意が必要だ。入居者同士の意見の食い違いや、騒音、宗教の勧誘などからトラブルに発展することもある。中にはビジネスの話を持ちかけられて断りきれずに意に沿わない契約書を交わしてしまったということも。入居の際には物件を良く確かめ、生活ルールが明確化されているものを選択したい。(編集担当:久保田雄城)
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※この記事はエコノミックニュースから提供を受けて配信しています。
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