【決算】アーバネットコーポレーション:国内に加え海外投資家向けへの販売もスタート 決算情報

2014年8月11日 12:18

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記事提供元:日本インタビュ新聞社

■東京23区に加え、川崎・横浜と開発地域を拡大

 投資用マンションの1棟販売を展開するアーバネットコーポレーション<3242>(JQS)は8日、2014年6月期の事業環境、決算概況と今後の事業方針について説明会を開催した。

 マンション業界の開発環境は、不動産価格の上昇が見込まれることから、事業用地の取得は難しい状況が続いており、金融機関の不動産融資については緩和傾向が継続している。一方、受注増と職人不足から工期の長期化が続いており、建設コストは高止まり傾向にある。

 同じく販売環境は、分譲マンションでは消費増税後の若干の反動はあるものの、販売の好不調の目安である契約率は、昨年の2月以降17カ月連続で70%以上の契約率が続いているように好調であるが、契約件数は若干停滞している。その一方で販売価格は上昇しており、景気浮揚期待を背景に、都内については高額分譲物件の販売も投資目的も含め、依然として好調である。

 投資用ワンルームマンションについては、不動産投資の一つとして認知度が高まっている。景気が悪化したリーマン・ショック以降も投資用ワンルームマンションは人気があり、現在も販売が好調である。この背景には、年金不安がある。若い人たちの間では、20年、30年後には年金だけでは暮らしていけないという不安がある。貯金しても金利は超低金利状況であることから、20年後、30年後になっても、毎月ワンルームマンションの賃料分が収入となる投資用ワンルームマンションは購入者がかなり増えている。また、相続税の基準のラインがかなり下がったことにより、都内に1戸建てを持っている人はほとんど相続税を払はなければならないような状況になっている。資産圧縮のために、賃貸マンションを持つ人が増えることも予想される。これらを総合して投資用ワンルームマンションの売れ行きは非常に好調である。そのような中で、自国の利回りが悪くなった海外投資家も参入してきているようだ。販売はさらに好調となっている一方、在庫不足、販売価格の上昇が継続している。

 8月7日に発表された14年6月期決算は、売上高104億84百万円(前期比47.8%増)、営業利益11億86百万円(同56.5%増)、経常利益9億91百万円(同57.8%増)、純利益7億63百万円(同5.4%増)と大幅増収増益であった。

 リーマン・ショックを無事に乗り切り、4期振りに売上高100億円を超えたアーバネットのこれまでの事業戦略は成功したといえる。しかし、事業環境は用地購入の課題に加え、コストの上昇による利益率の低下と、以前と変わってきていることから、同社代表取締役社長服部信治氏は、次のステージを目指すために、今後の方針として、以下のように語った。

 「国内においては、従来のように1棟での卸売りを基本とします。一方、海外の投資家に対してどのように直接分譲するか、昨年から模索していましたが、昨日公表しましたが、自社開発物件である“築地プロジェクト”を台湾の投資家に1棟で販売することが出来ました。元々は、台湾の現地法人を仲介窓口にして、戸別分譲をする予定で準備していた物件ですが、是非1棟で買いたいというお客さんが現れましたので、ご契約させていただきました。明らかにそのようなお客様がいらっしゃるということで、海外個人投資家の購入意欲も強いですが、法人の購入意欲もかなり強いということがわかりました。今後、年間2物件くらいは、海外の直接分譲を計画しています。」と海外への販売を開始したことを紹介した。

 次に、開発地域について説明を行った。

 「東京23区内、駅10分以内というのが当社の基本的開発地域でしたが、今後は川崎、横浜といった神奈川県東部での事業を検討したいと思っています。特に、川崎市は人気が高く、人口が流入しています。特に川崎市の東部である武蔵小杉を中心に非常に人口が増えています。この地域を新規開発地域として、いこうと思います。以前も1棟、武蔵小杉では開発した経験があります。今後このエリアも積極的に展開できればと思っています。また、都心5区は海外の方の人気が高いということもわかりましたので、都心5区の用地を積極的に購入する方針です。」と開発地域について方針を語った。

 更に、分譲物件については、13年6月期は1棟、14年6月期はゼロ、15年は1棟となっているが、販売コストの平準化の観点から今後は毎年度1棟以上の分譲物件の開発を目指す方針。

 今期15年6月期業績予想は、売上高110億円(前期比4.9%増)、営業利益12億50百万円(同5.4%増)、経常利益10億50百万円(同5.9%増)、純利益6億85百万円(同10.3%減)を見込んでいる。売上高、営業・経常利益共に前期を上回るが、当期純利益については、税務上の累損が17期に全額解消したこともあり、法人税等調整額の影響により減益を見込む。

 国内に加え海外の投資家向けへの販売、開発地域については、東京23区内に加え川崎・横浜、更にこれまで開発を控えていた東京5区とエリアが拡大することから、同社のビジネスチャンスは益々拡大するものと予想される。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)

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