【近況リポート】セーラー万年筆上期:文具が中高級品中心に業績上伸し実質黒字化

2014年8月9日 08:28

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記事提供元:日本インタビュ新聞社

セーラー万年筆<7992>(東2)は、今12月期上期(1~6月)並びに通期連結業績を修正した。また第3四半期に投資有価証券売却による特別利益93百万円を計上することを開示した。

セーラー万年筆<7992>(東2)は、今12月期上期(1~6月)並びに通期連結業績を修正した。また第3四半期に投資有価証券売却による特別利益93百万円を計上することを開示した。[写真拡大]

■ロボット:下期に引き合い急増~順風国内と海外米・タイ中心に拡販

 セーラー万年筆<7992>(東2)は、今12月期上期(1~6月)並びに通期連結業績を修正した。また第3四半期に投資有価証券売却による特別利益93百万円を計上することを開示した。

 同社は財務体質強化を目指しライツオファリングによる増資を第1四半期末(3月末)に実施して約16億円を調達、第2四半期末現在の自己資本比率を33.8%(前期末同11.7%)まで改善した。

 上期連結業績は、文具、ロボット両事業門ともに増収となり、その効果で全体の営業利益を確保したが、セグメント別にみると文具の堅調さに比べ、ロボットは厳しい価格競争が続き計画通りの利益確保に一歩及ばなかった。

 売上高3,102百万円(前年同期比14.5%増)、営業利益21百万円(同218百万円改善)、経常損失86百万円(同92百万円改善)当期純損失86百万円(同115百万円改善)となった。

 営業外費用に一時的費用である株式交付費用(107百万円)を計上しており、利益面での大幅改善で実質黒字転換した。

 通期業績予想については、売り上げで増収を見込み、利益面では当初予想に比べ利益の減額修正となるが経常黒字確保を見込んでいる。

■自信復活!通期黒字達成へ利益基盤確立めざし一気に前進

 第2四半期のセグメント別状況は、文具部門が万年筆やボールペンの中高価格品が好調に推移したのに加え、4月の消費税増税後も大きな反動減が生じなかったこと、売上高227百万円(前年同期比12.1%増)と2ケタ増収となり営業利益29百万円(同損失55百万円)とほぼ計画ラインに達した。

 一方、ロボット部門は、積極的な提案営業を実施するなど、射出成型機用取り出しロボットの拡販では、国内営業は順調に推移した反面、海外営業で中国市場の不振と米国・タイなどの予定通りの推移で明暗が分かれた。また、利益面では競争激化の煽りで高速性・高剛性など製品特性を生かせず販売価格下落の影響を受けたが、同部門売上高895百万円と前年同期比20.9%増収となり僅かな損失に止まった。

■期待の大型新商品発表(文具)・相次ぐ引き合い受注化急ぐ(ロボット)

 下期については、好調さを維持している文具では、増資資金を有効に活用して付加価値の高い製品開発を進めるほか、量産型商品への成長を視野に新機能を備えたボールペンや需要期入りする筆ペンで新製品の発表も近く、発表とともに人気を呼びそうだ。

 ロボットでは、今期初から「顧客ニーズを引き出す積極的提案営業の定着」「価格競争からの脱出を視野に独自マーケットの構築」に取り組んでいるが、ここへきて効果が出てきたようだ。大型案件の引き合いが相次いでいるという。「中国市場の急改善は期待せず、国内営業と、海外は米・タイ中心に販売活動を強化し引き合い受注化へ向けキメ細かな詰めをする段階に来ているようだ。

■「社内も自信を取り戻し雰囲気も明るい。」~中島社長語る

 上期を終えた印象を中島同社社長は「上期実績は、増資に伴う一時的費用(約1億円)を考えると実質的黒字を達成している。下期が上期と同じであれば黒字計上できる。社内も自信を取り戻し雰囲気も明るい。文具が好調を維持しているので、増加しているロボット案件の引き合いを早期に受注に仕上げたい。」と笑顔で語っている。

 今期は新中期計画スタートの期でもあり、開発へのスピードを加速し、高品質製品の提供と販売拡大による収益力強化を一気に進め、積み上げてきたコスト低減努力を進化させ、課題である利益基盤を構築へ向け試練の期だが、特に下期には結果を残したいとの思いが強い。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)

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