【ドクター箱崎幸也の健康増進実践法】認知症の絶対的予防法はないが、感謝、生きがい、好奇心、散歩がやはり効果的

2014年7月12日 16:09

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記事提供元:日本インタビュ新聞社

  先月号では、白寿の方の健康秘訣『感謝・生きがいと好奇心、毎日1万5千歩の散歩』をご紹介させていただきました。

  具体的な認知症予防や進行阻止について、多くの方々からご質問をいただきますが、絶対的な予防策はないのが現状です。しかし、多くの医学研究から定期的な運動、地中海料理(魚中心)や節酒・禁煙などが効果的であり日々実行することが推奨されています

  さらに、社会活動・余暇活動への積極的参加が、認知症発症リスクを軽減することが報告されています。

  ニューヨーク市での調査では、『趣味、散歩、友人や親戚宅への訪問、訪問を受ける、体力維持体操、映画やスポーツ鑑賞、本・雑誌・新聞を読む、テレビ・ラジオの視聴、ボランティアへの参加、カードゲームをする、クラブや集会への参加、文化セミナーへの参加、教会に通う』、以上13項目中7項目を定期的に実践している人が認知症になりにくいことが報告されています。

  社会参加や余暇活動の積極的な参加は、認知予備能を増やすことで発症リスクを低下させると考えられています。

  我が国でも、フレディー松川先生が (1)散歩、(2)読む、(3)料理を作る、(4)人と会う、(5)外出する、(6)恋をする、(7)日記を付ける、が認知症予防に効果的と報告されています。この7項目実践も、認知予備能を増やすことの勧めと考えます。

  しかし米国の13項目や松川先生の7項目は、未だ重要な仮説であり絶対的な認知症予防方法は確立されていません。生活環境が豊かな70歳代ご婦人で、ゴルフや友人との交流を積極的に楽しんでいる方が最近認知症と診断されました。社会・余暇活動の積極的参加でも認知症予防が困難なことを目の当たりにし、私自身も本当に困惑しています。

  認知症予防に絶対的な方法がない現在、日々社会参加や余暇活動の積極的参加を意識しながら、白寿の方の健康秘訣「感謝・生きがいと好奇心、毎日1万5千歩の散歩(4~8千歩で可)」を参考に、認知症予防を実践してみて下さい。(自衛隊中央病院消化器内科部長)(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)

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