【アナリスト水田雅展の銘柄分析】日本エンタープライズ5月安値から切り返し、今期収益改善期待で出直り

2014年6月25日 09:03

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記事提供元:日本インタビュ新聞社

  コンテンツ制作・配信の日本エンタープライズ <4829> の株価は、前期(14年5月期)業績減額修正を嫌気した5月21日安値210円から切り返しの展開となり、6月4日には298円まで急伸する場面があった。その後も下値を切り上げて足元では280円近辺まで戻している。今期(15年5月期)の収益改善を期待して出直り展開だろう。なお7月9日に決算発表を予定している。

  コンテンツ配信などのコンテンツサービス事業と、広告関連や企業向けソリューションなどのソリューション事業、そして中国ではチャイナテレコムの携帯電話販売店運営と電子コミック配信サービスを展開している。配信コンテンツを自社制作して「権利を自社保有する」ビジネスモデルが基本戦略だ。13年3月には音声通信関連ソフトウェア開発のandOneを子会社化した。

  14年4月には子会社HighLabを設立し、ネイティブアプリを主としたスマートフォンゲームの開発を行うとともに、ライフスタイルアプリとの相互連携によるコンテンツプラットフォームへの発展を目指している。

  前期(14年5月期)の連結業績見通し(12月26日に投資有価証券売却益計上で純利益を増額修正、5月20日に売上高・利益を減額修正)については、売上高が前々期比9.1%増の45億10百万円、営業利益が同4.6%減の3億55百万円、経常利益が同7.9%減の3億60百万円、純利益が同17.2%増の4億15百万円としている。配当予想は5月20日に東証1部市場指定記念配当1円を増額修正して、年間3円(期末一括=普通配当2円+記念配当1円)としている。13年12月1日付の株式100分割を考慮すると実質的に前々期比1円20銭増配となる。

  主力のコンテンツサービス事業は交通情報などスマートフォン向け定額制コンテンツ販売が好調に推移しているが、ソリューション事業の中国(上海)での携帯電話販売台数が、キャリアの販売奨励金の一時休止の影響を受けて計画を下回ったようだ。また日本での広告販売(店頭アフィリエイト)獲得件数もiPhone5S/C販売開始の影響を受けて計画を下回ったようだ。営業利益と経常利益は増益見通しから一転して減益見通しとなった。

  また特別損失には、中国携帯電話販売市場の低迷も影響して損失計上が続いているため、中国でモバイルコンテンツ事業を統括する連結子会社、因特瑞思(北京)信息科技有限公司の株式評価損1億37百万円を計上する。

  今期(15年5月期)については、主力のコンテンツサービス事業の好調が牽引して収益改善が期待される。なお6月9日に投資有価証券売却益3億31百万円の計上を発表している。今期第1四半期(6月~8月)に特別利益として計上する予定だ。

  株価の動き(14年2月28日付で東証2部市場から東証1部市場へ指定替え)を見ると、戻り高値圏300円台から反落し、前期業績減額修正も嫌気する形で5月21日には210円まで下押した。しかし5月21日安値から切り返しの展開となり、6月4日には298円まで急伸する場面があった。その後も下値切り上げの展開となり、足元では280円近辺まで戻している。今期収益改善を期待して出直り態勢のようだ。

  6月24日の終値277円を指標面で見ると、前期推定連結PER(会社予想の連結EPS11円01銭で算出)は25倍近辺、前期推定配当利回り(会社予想の年間3円で算出)は1.1%近辺、そして実績PBR(前々期実績に株式100分割を考慮した連結BPS101円25銭で算出)は2.7倍近辺である。日足チャートで見ると25日移動平均線を一気に突破し、週足チャートで見ると26週移動平均線突破の動きを強めている。強基調に転換して出直り展開だろう。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)

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