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三菱重工、独シーメンス社と製鉄機械の合弁会社設立
三菱重工は7日、ドイツのシーメンス社と製鉄機械の合弁会社設立で合意したと発表した。合弁会社は、製鉄プロセスの上流から下流までをカバーする製品をフルラインで供給するとともに、全世界を網羅する事業展開を目指すのが狙い。2015年1月に新会社がスタートする予定である。
新会社は、三菱重工グループの三菱日立製鉄機械51%、シーメンス49%の出資比率で設立され、本社は英国に置かれる。日本、オーストリア、ドイツ、米国、中国、インドの6ヵ所に地域拠点を置き、これらの地域拠点を英国本社が統括する。従業員は約9,000人を予定している。
三菱日立製鉄機械は、2000年10月に三菱重工と日立の合弁会社として発足、昨年10月にはIHIメタルテックとの圧延機分野における事業統合を終えた。それにより、連続鋳造、熱・冷間圧延、条鋼圧延から、最下流となる連続焼鈍・亜鉛メッキ設備までの製品供給が可能となっている。今回、シーメンスとの合弁により、最上流の高炉・電炉設備が加わることで、製品ラインナップがさらに拡充され、全製鉄プロセスでの製品供給能力が高まることになる。
また、三菱重工、シーメンス両社の、それぞれ得意とする地域の補完効果も大きく、アジア、欧州、ロシア、北米、中南米、アフリカなど、全世界での事業展開を一段と加速することが可能となる。
世界の鉄鋼業界は、設備過剰や原材料コストの増大などから、設備投資が低調に推移するとみられている。そうした中、製品拡充と事業拠点網の整備を図る三菱重工側と、事業構成の見直しによって製鉄機械事業の体質改善を急ぐシーメンス側との利害が一致したことが、今回の合弁会社設立につながった。(記事:南条 誠・記事一覧を見る)
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